当局が20年来使用している自動車両(以下A車),当然ながら移動運用時にも酷使している訳だが,昨年から不具合が続発し,最早いつ不動になってもおかしくない状況である.
主な不具合を挙げるだけでも,エンジン・ブレーキオイル染み出し,後輪制動異音,空調装置風量減少,後部扉雨漏り…等々.
今年10月の車検では一体どれ程の費用が掛かるのか.
と言って新車を購入するなど,無線設備に大幅に投資してしまった現状では難しい,さて…と思案していたところへ,実家より車両交換の提案(指令)が舞い込んだ.
実家で使用しているのは車齢10年程で筆者程の酷使はしていない.
その車両(以下B車)を手放し,アクセル踏み間違い防止装置を装備した新車に乗り換えるのだと云う.
しかし車齢10年の程度の良いB車を廃車にするのは勿体ない,そこで筆者に下げ渡そうと云うのである.
更に,B車は今月が車検の期限であり,車検は実家負担で下げ渡すとのこと.
筆者としてみればA車に掛かる車検や修理の費用を一切放てき出来る上に状態の良い車両を取得出来るのである.
これには一も二もなく承諾の返答をすべきところである.
ところが物事に愛着(執着)の強い筆者はそこで悩むのである.
廃車寸前の状態とは云え,20年もの長きに渡り乗って来た車両である.
しかも無線設備の装備も最近ようやく完了したばかり.
数ヶ月の猶予があるならまだしも,1ヶ月後には手放さなければならない.
数ヶ月の猶予があったところで別に何をするでもないのだが,心の整理と云うか,心残りは否めない.
いや,どう考えても歓迎すべき事態である.
費用の面のみならず,これにて安全の面でも格段に向上する訳である.
A車に装備した無線設備など改めて装着すれば良い.
更にB車はA車より若干広いため,ANT等の出し入れも容易になることであろう.
筆者にとって悪いことは一つもないどころかメリットしかない.
家族も「こんなタナボタはない,この運の良さだけは感心する」などと筆者を褒めているのか貶しているのか解らないがともかく歓迎している.
答えは決まっているのである.
A車のこれまでの活躍に敬意を表し,僅かではあるが残りの時間を共にしつつ送り出そうと云う次第である.