当局はモービル運用を殆どしないため,モービルではこれまでハンディ機(VX6)を車内に置いてモービルANTに接続していた.

しかしやはり固定機を取り付けたいと考えFT7250Dを一昨年に購入していた.

ご承知のように今なら操作部が取り外せるセパレート型が主流であるが,筆者はどうもセパレート型が好きでなく(理由を問われると特にないため困るのだが),また前面にスピーカがありスピーカを外部に接続して車内の何れかに取り付ける必要がないため,この機種を選ぶこととなった.

当然ながら現行機種ではないため新品の流通はないが,オークションにて未使用品を入手した.

とは言え,RIGを車載するには通常はダッシュボードに吊り下げたりセパレート型であれば操作部をダッシュボード上に置き本体を座席の下に据えたりするのであろうが筆者はそうしたくなく(これも理由を問われると困る),センタークラスタパネルに収めるべくその取り付け方法を考えねばならなかった.

そのため,考えているうちに時間が経ってしまい,RIGを購入してから1年以上が過ぎてしまった.

その間も,RIGを取り付けるための金具を入手したりと準備は進めていたが,パネルを取り外すのが面倒に思えて(実際にはそこまで面倒な作業でもないのに),延ばし延ばしになっていた.

ところが先日,CMの勤務時間の都合で平日の昼間にかなりの空き時間が出来,ここで意を決してRIGの取り付け作業をすることとした.

カーステレオやカーナビと違い,車載が前提であってもRIGはその規格に全く合わせられていないことは周知の通りである.

幸い,ダッシュボード内のマウントの1DINには収まるため,ネジ穴の間隔が異なるのを処理すれば取り付けは十分に可能であると判断した.

一般的にはここで放熱の問題を考えるべきであるが,当局は日常的なモービル運用をほぼしておらず,問題はないと考えた.

さて,センターパネルを久方振りに外してみた.

2DINのうち上部にはカーステが入っており,RIGはその下になる.

現状では小物入れを取り付けているのでこれを外す.

そしてRIGを合わせてみると,背丈と横幅は当然合わないものの,何とネジ穴2箇所の間隔は完全に合致しており,これは予想外であった(常識なのかも知れないが…).

ネジ穴が合わないであろうとの思い込みから合わせるための金具等を手配していたが,これも不要となった.

横幅を合わせるために長尺のネジを用意すれば良いだけの話しであったのだ.

 

■仮留めの状態.左右に2センチメートル・上下に1.5センチメートル程の隙間が出来る.

 

因みに配線であるが,電源系統は車載バッテリから直接取るのが良いのであろうが,そこまでの技術もなく安易にシガレット端子から分岐することとした.

ANT系統はパネル下部の隙間から引き出し,座席の下で中継してモービル基台だけでなく他のANTにも付け替えられるようにした.

また,セパレート型の電力計が手に入れば,この中継部分に取り付ける構想も浮かんでいる.

最後に難易度の最も高いRIGの隙間を埋める作業であるが,これはウレタンシートを入手しRIG前部の周囲に巻くように貼り付けることとした.

適当な既製品のパネルがあれば良いのだが残念ながら市販はされていないようで,見栄えは悪いが致し方ない.

さて,RIGの動作は良好で,最高出力の50ワットで送信しても電圧の低下はなくカーラジオへの影響も皆無.

但し電源系統は脆弱なため長時間の送信は控えるべきであろう.

後は実際の運用の機会を待つばかりである.

 

■隙間の処理をしていないため見栄えは悪いが収まりは良い.