フランスでは、6月2日(火)から外出制限緩和の第2フェーズに入ったところですが、それに伴う注意喚起をいつものように在ストラスブール日本国総領事館からいただきましたので、シェアします。
なぜ6月1日(月)のキリのいい日からじゃなかったかと言うと、祝日でどうせどこもお休みだからだったかもしれませんね、、^^
● 昨日(6月2日)より外出制限等の各種措置が緩和されましたが,これによりこれまで息を潜めていた犯罪者集団が活動を再開させ,街頭犯罪が増加する可能性もあり,当分の間は注意が必要です。
● 一般犯罪については,新型コロナウイルス対策のための外出制限等に伴い,全体的な犯罪発生件数は減少しているとの見方がある一方,外出制限の結果,一部で事務所荒らしや空き巣といった侵入窃盗や,人の目が少なくなった街頭での恐喝や暴行等が増加しているとの情報もあります。
● これから日も長く野外で過ごしやすい季節が到来しますので,レストラン等のオープンテラス利用が増加することが予想されます。ついては,置き引きやひったくり等には十分に注意するなど,周囲の状況に細心の注意を払っていただくようお願いします。
● また,夜間に限らず外出の際は,不審な状況を察知した場合は直ちにその場所を離れるなど,安全確保に努めてください。
1.昨日(6月2日)から当館の管轄地域を含むフランス全土でこれまでの各種規制措置が大きく緩和されました。小中学校は全面的に,高校も部分的に再開されました。レストラン,カフェ 等の営業,公園や博物館,歴史的建造物等の営業も再開しています。自宅から100kmの移動制限も廃止されました。
2.これまで2か月半に渡り厳しい外出制限が続いてきたこともあり,この措置緩和によって,これまで息を潜めていた犯罪者集団が活動を再開させ,街頭犯罪が増加する可能性もあり,当分の間は注意が必要です。
3.一般犯罪については,新型コロナウイルス対策のための外出制限等に伴い,全体的な犯罪発生件数は減少しているとの見方がある一方で,外出制限の結果,一部で事務所荒らしや空き巣といった侵入窃盗や,人の目が少なくなった街頭での恐喝や暴行等が増加しているとの情報もあります。例えば,ストラスブール中央駅周辺や,当館事務所の所在する商業施設周辺においても,通行人が路上に屯していた若者に恐喝されるという事例が報告されていますので,当館に来館される際には十分注意をしてください。
4.これから日も長く野外で過ごしやすい季節が到来しますので,レストラン等のオープンテラス利用が増加することが予想されます。ついては,置き引きやひったくり等には十分に注意するなど,周囲の状況に細心の注意を払っていただくようお願いします。
5.今後とも,新型コロナウイルス対策に加えて,お住まいの地域の治安情勢についても,当館より領事メールにて情報提供出来るよう努めて参ります。在留邦人の皆様におかれては,自宅や職場等に必要な安全対策を講ずるとともに,夜間に限らず外出時は,周囲の状況に注意を払い,不審な状況を察知した場合は直ちにその場所を離れるなど危険を回避する努力を継続していただくようお願いします。
6.なお,当館の管轄地域における治安情勢については,テロの脅威を含め現時点で大きな混乱を生じさせるような情報には接していません。他方,被害に遭わないために,以下を参考に自身の安全対策に万全を期すようお願いします。
・常に周囲の状況に注意を払い不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる。
・爆発音,銃撃音等が聞こえた場合には、その場に伏せるなど直ちに低い姿勢をとるか又は頑丈な物の陰に隠れる。
・その後,周囲を確認して,可能であれば低い姿勢を保ちつつ爆発音や銃撃音等から離れ,速やかに安全な場所に退避する。
このメールは,在留届にて届けられたメールアドレス及び「たびレジ」に登録されたメールアドレスに自動的に配信されております。
【問い合わせ先】
在ストラスブール日本国総領事館
代表番号:03−8852−8500
(フランス国外からは(+33)3−8852−8500)
メール: consulaire-cgjアットs6.mofa.go.jp (領事班専用)
メールアドレスの@は、一応アットにしております。
このメールでは、繰り返し「これまで息を潜めていた犯罪者集団が活動を再開させ,街頭犯罪が増加する可能性」について書かれています。
でも、「これまで息を潜めていた犯罪者集団」って誰なんでしょう?
フランス在住者ならピンと来るところですが、主には「ロマ」の人たちを指すのかもしれません。
こう書くと、まるで人種差別みたいなんですが、、でもフランスではロマの人たちがスリやらをするケースが本当にものすごく多いのです。。
Par Alexander Hoernigk — Travail personnel, CC BY 3.0, Lien
実際に、2013年6月、自分もパリで短時間のうちに2回も狙われました。。
もう細かくは覚えていないですけど、どちらもユニクロや有名百貨店のあるオペラ地区(上の画像のオペラ座がある地区)です。
こんな感じで、パリのユニクロ・オペラ旗艦店は、高級な地域に鎮座しています!
1回目は、日本から遊びに来てくれていた母とゆっくり歩いていた時、ふいにカバンをしつこく力強く引っ張られて、本当にやばかった感じがありました。
この時は、先を歩いていたスーさんが気づいて追っ払ってくれてギリギリセーフだったと思います。。
2回目は、別のグループがアンケートするふりをして近づいてきて囲まれましたが、悪い連中だというのがわかっていたので断ったり無視したけどしつこくて、とうとう大声で叫んだらいなくなってくれました。。
どちらも、犯人はロマ少女の数人のグループでした。オペラ地区は観光客がものすごく多いので、こうした悪い連中が常にあちらこちらにいて、いいカモが来たと狙っているのです。
わたしも含め、日本人はつい日本にいる時と同じ気分になって無防備になりがちなので、観光地、特にパリではいたるところにスリがいると思って、携帯を使わず、写真も撮らず、という対策も必要かもしれません。
Par Claude Truong-Ngoc / Wikimedia Commons - cc-by-sa-3.0, CC BY-SA 3.0, Lien
ところで、ストラスブールの総領事館は、観光の拠点の旧市街ではなく、近代的な商業地区のショッピングモールと同じ場所にあります。(でも歩ける距離です。^^)
2016年12月に行った時、そのショッピングモール前でロマらしき中高年の男性が、物乞いをしているのを見かけました。
すると、ある男性が、通りすがりにその人にホットコーヒーを手渡しました。そのさりげなさが素敵だな、温かいなあと思ったんですが、なんと物乞いの人はコーヒーには感謝せず、お金が欲しいと要求するのです。
こういう物乞いの人は、一見すると可哀想にと思うのですが、仕事としてやっている人も多いみたいです。住まいは別のところにあって、物乞いの場所に通勤してくるんですね。
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例えば,ストラスブール中央駅周辺や,当館事務所の所在する商業施設周辺においても,通行人が路上に屯していた若者に恐喝されるという事例が報告されています
メールの中でも書かれていますが、この「路上に屯していた若者」というのは、もしかしたらロマの人ではなくて、白人系の浮浪者かもしれません。2016年12月に行った時には、ユニクロ・ストラスブール店があるあたりの繁華街で、百貨店のすぐ前で数人で酒盛りしていたりして、ちょっと異様な感じがしました。。
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そんなわけで、その地域に住んでいると、本当に可哀想な人なのか、商売としてやっている人なのか見当がつくんですが、旅行中ならわかりにくいですよね。
わたしの例はちょっと古い話ですけど、このような一見可哀想な物乞いの人やロマの少女集団とか見かけたら、用心したほうがいいと思います。
実は、わたしは実際にフランスに住むまでは、ロマの人々、いわゆるジプシーの人々に好意を持っていました、、ロマ関係の映画や音楽が大好きなのです!
このトニー・ガトリフ監督の映画もいろいろ観たり、サントラCDを買ったりしていました。^^
でも、実際に自分がスリに遭いかけたり、仕事で物乞いをしている人を見たりすると、どうしても全面的にロマの人が大好きという気分ではなくなってしまいますね、、涙
きっとわたしのようにロマの映画や音楽が好きな人は、ヨーロッパでロマの物乞いに遭遇すると、ああ可哀想にと思ったり、無防備になったりするでしょう。
実際には、いい人もいれば、もちろん悪い人もいるし、いろんな人がいるので、特に旅行中は冷静にならないといけませんね。
わたしは、特にタラフ・ドゥ・ハイドゥークスというロマのバンドが好きで、2001年の来日ツアーではコンサートに行ったことがあります!^^
わたしはこの「アンダーグラウンド」をはじめとしたエミール・クストリッツァ監督の映画がとても好きなのですが、映画ではファンファーレ・チォカリーアというロマのバンドの曲が使われていて、やっぱりコンサートにも行ったと思います。^^
こちらは、2015年のスウェーデンで、タラフ・ドゥ・ハイドゥークスがコンサートの前に身分を隠して(?)路上ライブをやってくれたそうです!!
すごく羨ましい状況ですが、今のわたしだったら、仮にメンバーがひとりでやっているところに遭遇したら、「あ、ロマだ」と思って素直に音楽に感動せず、素晴らしさに気づかずに、そのまま素通りしてしまうかもしれないなと、せちがらい世の中に染まった自分にちょっと悲しくなりました。。涙
↑こちらは、外出制限緩和の第2フェーズについての詳しい内容をお知らせしてもらった時のブログです。