ソクラテスは言った。
若者よ、大いに恋せよ。
もし恋が実れば、君は幸せになれる。
もし失恋すれば、君は哲学者になれる。
確かに、恋愛は人を詩人し、失恋は人を哲学者に変えてしまうかもしれない。
ショーペンハウア風に言えば、恋愛は人の意志を満足させ、失恋は人の知性を刺激する。
何はともあれ、恋愛経験は若いうちに積んでおくべきだ。
年を取ってから初めて恋をすると、相場感が掴めず、恐るべき醜態を演じることになるだろう。
というより、成人してからの恋愛というものは、
観光ガイドを手にした旅行のようなもので、学ぶところが少ない。
恋から多くを得ようと思うなら、十代のうちに済ませておくべきだろう。