近年、日本でも違法薬物の乱用が蔓延しつつあると言われているものの、
それでも依然として薬物乱用に厳しい国であることには違いない。
それどころか、世界有数に厳しい国とも言えるだろう。
しかし、それは、かつて日本という国が薬物汚染大国だった、
という不名誉な歴史的事実に端を発してることをご存知だろうか。
まず、太平洋戦争が開始される前から戦中、戦後にかけて
数多くの日本臣民が覚醒剤をキメまくって仕事に勤しんでいた、という歴史的事実がある。
所謂、「ヒロポン」という名の覚醒剤が「滋養強壮剤」として売られ、一大流行となっていたのだ。
そもそも、覚醒剤の元祖とでも言うべき薬効成分、エフェドリンやメタンフェタミンを
世界で始めて生薬から抽出した人物こそ、何を隠そう日本人研究者である。
つまり、俗称「シャブ」の生まれ故郷は、万世一系たる天皇家を戴く瑞穂の国なのだ。
そんなわけで、「日本精神の鑑」たる神風特攻隊の英霊たちも
太平洋の海上でクスリをキメて、愉快な気分で鬼畜米英に突っ込んで逝った。
よく都市伝説では、特攻直前に「お母さん!」などと絶叫していたという話があるが、
実際のところは、ヒャッホーヾ(^ρ^)ノ テンノーヘーカ☆マンセー ← This is Bushido!!!
…といった具合だったのだろう。無残極まりない。
ちなみに、戦時中は戦費を確保するため、
軍部が麻薬密売に手を染めていた、という驚愕の事実がある。
何てことはない。関東軍が満洲を求めたのは、広大な麻薬生産地が欲しかったからである。
実際、わざわざ東大に所属する一流の研究者たちを使い、
麻薬成分の採取効率を高めたケシを開発・栽培までしている。
それを用いて生成した麻薬(=アヘン)を中国大陸にて公設密売団を通じて売り続けた。
麻薬の生産のみならず、ヤクの売人までしていたなんて素敵やん。
当時、孫文を首班とする中国政府は、国内において脱アヘン運動を強力に推進していたのだが、
日本から良質なクスリが大量に出回るものだから、手の打ちようがなかったらしい。
まあ、大東亞戦争は「アジアを解放する聖戦」だったらしいんだけど、
その内実はアヘン戦争前の英国と全く同じっぽい臭いが。
というか、その一点に関して言えば、現在の北朝鮮と何も変わらない。犯罪国家レベル。
また、当時の諜報員は、戦時中で貨幣が役立ちにくかったこともあり、
良質なアヘン樹脂を「工作費」として手渡されたという。
つまり、現地でアヘンを売りさばいて活動費に当てたり、情報収集の道具として用いたわけである。
結局のところ、中国大陸における麻薬ビジネスに関しては、日本に英国を批判する資格はない。
何はともあれ、このようにクスリに塗れた犯罪大国という恥辱の過去を踏まえ、
現在の日本政府は違法薬物に対して格別に厳しい措置を講じるようになった。
注連縄の材料にもなり、医療用途として使えなくもないアサ(=大麻)に対しても、
やはり厳重な規制が掛けられており、公的には栃木県でしか生産されていない。
(※ただし、私的にはマンションの一室で栽培されていたり、野外で自生していたりするけど)
結局のところ、戦前の「武士道」を支えるものは覚醒剤でしかなかったわけだが、
日本は世界で唯一の被爆国のみならず、
人類史上初めて、覚醒剤を使って戦争を続けた薬物大国でもあったわけである。
(※現在は米国あたりがやってるので、世界で唯一というわけでもない)