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JC Bridge 中国ビジネス進出支援ブログ

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仕入費用(原材料費)の削減

人件費と同様、企業の主要なコスト負担のひとつは、仕入費用(原材料費)である。今や中国製品はその圧倒的なコストパフォーマンスにより、世界中を席巻しており、日本でも汎用品の多くが中国製となっています。


振り返れば、中国の輸出入は1978年時点では計206億ドルで世界第29位であったが、鄧小平の開放政策が徐々に奏功し、外資系企業の加工貿易の一大拠点となり、2001年には世界第6位に躍進しました。


その後、2001年にWTOに加盟した事を契機に関税率が大幅に引き下げられ、外資系企業の進出が相次ぎ、貿易額が急速に増加し、2002年には英国を抜いて第5位に、2003年にはフランスを抜いて第4位に、2004年には日本を抜いて第3位に、2007年には米国を抜いて世界第2位となり世界一の加工貿易拠点に成長し、世界の工場と呼ばれるまでになっております。


そして2009年には輸出額が1兆2,017億ドルとなり、ついにドイツを抜いて世界第1位となりました。



JC Bridge 中国ビジネス進出支援ブログ-世界一となった中国の輸出規模



JC Bridge 中国ビジネス進出支援ブログ-世界の輸出入ランキング


2011年には中国の輸出額は1兆8,993億ドルとなり、2位の米国、3 位のドイツを大きく引き離し,3 年連続で世界最大の輸出国となりました。


この背景には

、(1)中国の外資優遇政策、安価な労働力、WTO加盟後の関税引き下げや規制緩和等により、生産拠点として最もコストパフォーマンスの高い地域の一つとなった事、

(2)急速に進むグローバル化で世界的に競争が激化し、製品の低価格化とリードタイムの短縮を迫られた企業が、巨大な市場を要し、かつ産業蓄積・技術蓄積で比較優位があった中国に注目し、より一層の現地化を図るようになった事が挙げられます。


下図は、中国の総輸出入額に占める外資企業の割合であるが、中国の貿易額増加と同調して貿易に占める外資系企業の割合が増加してきた事が分かります。



JC Bridge 中国ビジネス進出支援ブログ-中国の総輸出額における外資企業の割合


仕入費用(原材料費)の削減を考えた場合、商品の価格競争力、豊富な品目、品質の高さ等を総合すると、現状では、中国は多くの分野でその他諸国を一歩リードしており、下図の如く、日本の輸入先として圧倒的なシェアを誇っています。



JC Bridge 中国ビジネス進出支援ブログ-日本の主要貿易相手国

このように中国からの調達は、日本企業の仕入コスト削減には欠かせないものとなっており、我々の日常生活にも多大な影響を及ぼしており、小売大手イオンの岡田社長は2010年10月26日、2011年度から始まる新中期経営計画の説明会で、中国の対日輸出規制の影響について「一部で商品の入荷が遅れる事態がありました。


現在、中国からの商品調達率は8割を占め、(事態が大きくなれば)日本の店舗が干上がってしまう」と述べました。


また輸入シェアの増加と併行して、日本からの輸出先としても米国を抜き中国がトップとなったが、この背景には日中間の貿易構造が大きく関係しています。


これまで日中間の貿易構造は、日本から機械部品等の高付加価値の中間財を輸出し、中国で加工し、最終財を欧米等の先進国(日本も含む)に輸出する“三角貿易”という方式が主流となっており、日系企業の中国における製造拠点の増加と共に中国向けの機械部品等の中間財輸出が伸び続けていました。


しかし近年、中国からの最終財輸出の伸びと比較して、日本からの中間財輸出の伸びは鈍化し、徐々に様相が変化してきました。


その主因として下図の如く「中国の総輸入に占める加工貿易の割合の低下」が考えられます。


JC Bridge 中国ビジネス進出支援ブログ-中国の総輸出額における加工貿易比率の推移


2010年現在、「総輸出額に占める加工貿易比率」は46.9%となり、長期的に安定した推移となっているのに対して、「総輸入額に占める加工貿易比率」は29.9%となっており、1997年頃をピークとして右肩下がりとなっており、両者の乖離幅が拡大しつつあります。


では、なぜ「中国の総輸入に占める加工貿易の割合」が低下を続けているのでしょうか?


下図は主要品目の「特化係数」(輸出と輸入の差を輸出と輸入の和で割ったもの、その値が大きいほど国際競争力が強いことを示す)の推移であるが、経済産業研究所の関志雄氏によると、一次産品、一般製品、機械類のそれぞれの特化係数の相対的大きさによって、一国の貿易構造は、発展途上国型、未成熟NIEs型、成熟NIEs型、そして先進工業国型という4つの段階に分類することができます。



JC Bridge 中国ビジネス進出支援ブログ-中国の貿易構造の変化


JC Bridge 中国ビジネス進出支援ブログ-特化係数


このように現在、中国は成熟NIEs型から先進国工業国型への過渡期にあると考えられ、先進国からの技術移転により徐々に低付加価値製品から高付加価値製品の生産へのシフトが進んでいます。


そして、従来は日本から輸入せざるを得なかった高付加価値な中間財が徐々に中国で現地調達出来るようになってきた事が、「中国の総輸入に占める加工貿易の割合」の低下、すなわち中国向けの中間財の輸出が伸び悩んでいる最大の要因と考えられます。


2004年の統計データでは、原材料や部品の仕入構造では現地調達率及び日本からの輸入による調達率の両者共に48.9%であったが、2009年度は現地調達率が62.2%まで上昇した一方、日本からの調達率は26.0%まで低下した。従来、日系企業の海外進出に伴い、日本国内のサプライヤーからの輸入によって調達が行われてきたが、近年では中国での現地調達率の上昇が顕著になっています。


その原因としては、日系サプライヤーの中国進出により在中日系企業からの調達が増加しただけでなく、中国地場企業の技術水準の向上により地場企業からの調達が増加し日系企業の中国現地調達率が上昇した事が挙げられます。


産業によって現地調達率は異なり、汎用機械、食料品、輸送機械などは既に7割を超える比率になっている一方、情報通信機械、業務用機械などは5割超を海外からの輸入に依存しているが、大半の業種で上昇傾向にあります。


このように、これまで日本から輸入していた高付加価値製品を現地調達する動きが加速しており、今後、日本国内の部品メーカーの生存競争はますます激化し、更なる産業空洞化の進行が懸念されます。


以上を総合すると、最終財を製造・販売する川下企業だけでなく、中間財を製造する川上企業にとっても、中国進出が喫緊の課題となりつつあると言えるでしょう。



尚、中国展開の要点については、「中国ビジネス進出ガイド」をご覧下さい。

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