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JC Bridge 中国ビジネス進出支援ブログ

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香港は特別行政区であり、高度な自治が認められており、中国本土とは全く税制が異なります。


・香港の税制概要
香港の2011年1月現在の各税務項目とその概要は以下のようになっています。


税目

対象および特徴

事業所得税

香港を源泉とする事業所得に対して課税。
法人税率16.5%、個人税率15

給与所得税

香港を源泉とする給与所得に対して課税。
標準税率15%、累進税率217

資産所得税

香港を源泉とする不動産の賃貸所得に対して課税。標準税率15%(賃貸所得=賃貸収入-固定資産税-賃貸収入×80%)

事業登録税

香港で事業を営むすべての法人・個人が納税義務者。 徴税金額HK$450

印 紙 税

香港における不動産売買契約書や賃貸契約書、株式譲渡契約書等の課税文書の作成者が納税義務者。HK$100~売買価格の4.25

固定資産税

不動産の評価額に対して課税される間接税で、不動産の所有者と借り手が納税義務者。
政府当局の毎年の査定に基づく賃貸市場評価価格の5
※一定条件下でさらに賃貸市場評価価格の3%の借地料も加算

車両登録税

車両の価格に対して課税され、輸入者(所有者)が納税義務者。車両価格の35100%(タクシー3.7%等、特定車両に優遇措置有)

物 品 税

酒類、たばこ、石油等の特定の物品の輸入者が納税義務者。
ワイン及びアルコール度30%未満の酒類:0
アルコール度30%以上の酒類:100
紙巻きたばこ:HK$1,2061,000
その他のたばこ:HK$2961,553/キログラム
石油類:HK$2.896.82/リットル

賭 博 税

宝くじ、サッカーくじ、競馬などの賭博の収入者が納税義務者。 宝くじ:25%、サッカーくじ:50%、競馬:4075



・香港税制の特徴
香港税制の特徴は以下のようになっています。


ⅰ)低税率
所得税や法人税が、その他の国・地域と比較して大幅に低く抑えられており、アジアの代表的なタックスヘイブンとして周知されています。

ⅱ)簡素な税制
単に低税率なだけでなく、その税制は非常に簡素で、それぞれの内容は極力簡明になるよう規定されています。


ⅲ)税非課税方式による二重課税の排除
香港内源泉所得しか課税対象としないため、香港外(オフショア)で得た所得は原則全て非課税扱いになります。

これをオフショア所得非課税といい、香港と香港外の双方から二重課税される可能性を香港側があらかじめ課税権を放棄することにより防止しています。また、香港では個人も法人も受取配当金に課税されません。これは受取配当金に課税して二重課税になってしまうことを防ぐためです。


ⅳ)源泉徴収制度
香港では、非居住者へのロイヤリティ支払いなどごく一部の例外を除き、源泉徴収制度を採用していません。よって納税義務者は原則、全ての税金について確定申告を行う事になります。

ⅴ)賦課納税制度
日本の法人税や所得税は、確定申告時に自ら税額計算を行い、それに基づいて納税する制度であり、一般に申告納税制度と呼ばれています。一方、香港の法人税や所得税は、確定申告時に自ら税額計算を行うところまでは日本と同じですが、その申告書自体は参考程度の位置づけであり、税額自体はあくまで税務当局が決定するところに大きな違いがあります。


つまり、香港の場合は、税務当局が発行した賦課税額決定書をもとに納税を行うことになります。



・香港法人設立のメリット
香港法人を活用する事で以下のようなメリットが期待されます。


ⅰ)為替及び決済管理上の利便性
香港は以前から中国本土との貿易に際し、三国間貿易(仲介貿易)の最大の決済拠点となってきました。仲介貿易とは、貨物の輸出入には直接かかわらない第三国企業が、海外輸出者から商品を仕入れ、海外輸入者と売買契約を結び、商品は海外輸出者から海外の輸入者へ直接輸出される貿易形態をいいますが、この場合、第三国企業は両外国に対し代金決済の当事者となります。


日中貿易における香港経由の仲介貿易の例:
商品の流れ: 中国(輸出者) -------→ 日本(輸入者)
お金の流れ: 中国(輸出者)←香港(仲介者)← 日本(輸入者)


香港が仲介貿易の最大の決済拠点となってきた理由としては、為替及び貿易決済上の利便性が挙げられます。


通常の国際取引では、円建決済は少なく、大半はUSドル建を中心とする外貨建決済となります。


もし日本国内銀行で円を外貨に交換すると、非常に高いレートで為替手数料が発生しますが、香港銀行で換算すると為替手数料は大幅に割安になり国際取引コストの削減が出来ます。また香港ではひとつの口座内で、主要国通貨を全て管理出来るマルチカレンシー口座(多通貨口座、人民元も取扱可能)が一般的であり、為替管理が非常に容易に行える上、外貨規制が緩く資金の出入金が自由に行えます。


また、貿易決済時のLC発行に関しても、日本国内の銀行ではLCの発行の要件が厳しくなかなか認可が下りなかったり、発行手数料が高額になる事がよくありますが、香港の銀行を活用する事で容易にLC発行ができ、手数料も割安になる等のメリットを享受できます。


ⅱ)税務コスト削減
前述のように香港では香港外を源泉とする収益や収入(オフショア利益)については、香港では事業所得税が課せらないオフショア所得非課税という規定があり、香港の会社が行う貿易取引であっても香港外の国と国とを結ぶような三国間取引(つまり貨物が香港を経由しない)の場合においては、リインボイシング操作(移転価格)のための書類を正しく作成し、オフショアルールに沿って適切に運営していれば、香港の会社(貿易会社)で入金を受けることが可能だが、 その収益には一切税金がかかりません。


また香港法人は複数の子会社から配当を得るための持株会社としても有用で、子会社で生じた利益を香港持株会社へ配当として移す際には、この配当収入に所得税や源泉徴収税などは課せられず、銀行受取利息も課税されることはありません。


二回にわたり、中国本土と香港の税制上の概要をご説明しましたが、国際競争に勝利するために、企業はこれまで以上に効率的な投資を行う必要があり、単体の利益ではなく、全世界連結ベースでの利益及びキャッシュフローの最大化を目指す必要があります。そのためには、各国・地域の税制を十分に理解した上で税務コスト管理体制の構築を行う事が不可欠となります。


尚、中国展開の要点については、「中国ビジネス進出ガイド」をご覧下さい。
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