中国では、オンラインショッピングの利用者が既に2億人を超過し、その大部分が中産階級の若者である。11月11日、オンラインショッピング運営会社「天猫(Tmall)」が販促活動を開始したが、事前に大規模な宣伝活動を行ったため、販売初日の成約金額が190億元を突破し、これは香港の小売業の1ヵ月の総売上に相当するものであった。同規模の販促活動は毎年何回も行うため、その影響力は計り知れない。
統計データによると、インターネット産業と共に栄えてきたネット通販市場は低価格、低コスト、便利などの特徴に頼って急速に成長し、2011年度にすでに8019億元の市場規模を達成し、2010年度より66%成長した。「現在の態勢を保持すれば、2012年末の時点でその市場規模が1兆元に超え、小売市場全体の5%を占めるようになる」とアナリストは予測している。
2007-2014中国ネット販売市場規模推移図 単位:億元 e:予測値
ネットショッピング経営会社の年間成約額TOP5(2011年データ)
NO.1淘宝(タオバオ
)及び傘下子会社:5,000億元
NO.2天猫:1,000億元
NO.3京東商城:309.6億元
NO.4蘇寧易購:210億元
NO.5アマゾン(中国):60億元
「11、11」天猫の販促活動において、日系商品も例外なくよく売れた。デジカメ、人気家電等日本製品はもとより、紙おむつメーカーの2.5億円、化粧品メーカーの1億円など、1日の売上としては驚異的な数字を出していた。このような成績は各企業がオンラインショッピングを重視している結果であり、日系企業の中国市場開拓にとってオンライン販促業務の重要性は日々増していると言えるだろう。
天猫やタオバオ
などのオンラインショッピングサイトを利用する際、以下のことに留意する必要がある:
1、「11.11」の活動においては「半額セール」の広告を出した店が多くあった。しかしこの「半額セール」は全ての商品を対象とする意味ではなく、極一部の指定商品に限定することが多い。よってどの商品を「半額」にするかというセール商品を決定する場合、その目的が「新規顧客獲得」なのか、「既存顧客の囲い込み」なのか、ターゲットを明確化しておく必要がある。長期的な顧客獲得戦略に基づいて事前の準備作業をしっかりとやっておかなければ期待される販売業績を達成する事はなかなか容易ではない。
2、「11.11」は天猫が実施した多くの販促イベントのうちの一つで、同様のイベントが他にもたくさんあり、全てに参加する必要はない。情報収集と分析を重視し、例年の実績を参考に、影響力が大きくて費用対効果の高いイベントを選択して参加するのが、利益を確保する賢明な方法だ。
3、事前の宣伝をしっかりやること。例えば天猫のホームページの目立つところに自社製品のバナーをアップロードしたり、微博や自社のホームページで商品及びイベント関連の告知を行い、販促の対象商品を公表することも効果的宣伝方法である。
4、天猫といっても、全ての店舗の販売業績が良いとは限らず、普段はあまり売れない店舗は、イベント時もやはり売れないという事が少なくない。その理由として、消費者が商品の値段よりも店の販売実績をより重視し、販売数やコメント数が少なければ決して良い商品ではなく、いくら安くても買わないと思う顧客が多い。であるからイベントに依存せず、平素から良い販売実績を保持することが大切である。
5、外資系企業の場合は、中国市場に進出し且つしっかりした経営基盤を築いたものでなければ、ネット販売の利用がなかなか難しい。天猫の例でいうと、開店申請の手続きがとても煩雑で、審査書類も多く、外資系企業のネットショップ開設は非常に難しい。よって多くの外資系企業は国内ディーラーにその販売を代理してもらう方式を選択している。
注:12月12日に、タオバオ は「12.12」の販促イベントを開催すると計画しているが、今年の最後の大型活動として「11.11」とほぼ同様の売上高が達成できると予測されている。
