昔、何かの本で「原爆は通訳が謝って英語にしたため落とされた」ということを読んだ記憶がある。
終戦内閣と言われた鈴木貫太郎首相がポツダム宣言に対して「黙殺」というのを「Silence kill」という内容でした。それは一冊だけではなく他にもいくつかの本で見受けられ、自分もずっとそう思ってきたワケですが・・・
今日、SNSで「殺す」を辞書で引いた画像に写った意味が前向きすぎて笑えたのですが、ふいに「黙殺」が頭をよぎり検索してみました。結果は・・・誤訳は確かでした。ただ「Silence kill」ではなく本来、黙殺は「ignore」と訳すべきところを、「reject」とマスコミに誤訳され大きく報じられました。結果としてまだ戦う意思があるとして、原爆投下となったという説です>「歴史を変えた誤訳」 著:鳥飼玖美子・立教大学教授
もちろん返答の如何に関わらず原爆投下は決定事項であったため、ポツダム宣言からわずか10日後に原爆が落とされます。そこには戦争の終結よりも、新型爆弾のデータ収集や当時のソ連に対する威嚇の意味の方が大きいのは明らかです。そして国内に対する世論操作としての誤訳が報道によってされた事実に、そろそろ落とした方も目を向けて欲しいと強く願うのでした。何十万人もの尊い命が奪い取られたのだから。