先輩が京都から来ていた。

 学生時代に、行くあてのないドライブをずっとして、明け方までコアな話をしていた先輩だったので、18年ぶりに再会したが、何のラグもなくいろいろな話をした。

 昼ごろ、大学の中をうろうろ歩き、学食は開いていなかったので、近くのおいしいラーメン屋さん「純水」に行って北海道ラーメンを食べた。おいしいと言ってくれたので、ホスト的な僕としてはほっと胸をなでおろす。

 夕方までには時間があったので、先輩にどうするんですか?と聞くと、屈斜路湖に行きたいという。

 昨年亡くなった僕たちに共通の師匠(指導教官)が、当時研究対象地域としていて、僕たち学生もよく連れて行ってもらった屈斜路湖に行きたいということだった。

 弟子屈につくと「辻谷商店」によってチャイをいただいた。辻谷商店にいくと必ずスープカレーが食べたくなる。ラーメンを食べた直後だったが、やはり先輩と二人で分けて一人前をいただいた。

 併設されているお店では、オーナーの奥様がほほえんで迎え入れてくれる。

 ちょうど以前からほしかったパタゴニアのフリースがあったので、まずは買うことに決定。その上にはいかにもいかにもという僕好みの革靴が…。一点ものなので、サイズが合わなければアウトなのだが、試着してみると驚くほどぴったり。次にはすぐそばにある冬用のコートが気になった。これまた一点ものなのでサイズを試着してたしかめるとジャストフィット。買わないという選択肢はなかった。

 お店を出るときには大きな荷物を抱え、先輩はちょっとあきれ顔、「よう、そんなに思い切ってかえんなぁ~」と関西弁でやんわりと話していた。

 僕としては、いつもそんなに衣料品をかうわけではなく、これだけサイズと好みがぴったり合うことは普通あり得ないので、躊躇なく買っただけなんだけど…。

 先輩とは本当にいろいろな話をした。

 「結局、人間は好きか嫌いかだけやで!」ということ。立派なことをする人もそれをすることが好きだから、そうしてる…。面倒くさい奴はせえへん。

 

 

 

 どんな人にも師匠と呼べる、自分の人生に大きな影響を与えてくれた人がいるだろう。

 僕にとって、学生時代に一番影響を与えてくれた先輩が京都から明日やってくる。

 彼は、どうやって測ったのかはわからないが、京都で知能指数3番だったという人で、その真偽はともかく、学生時代に一緒にクイズ番組を見ていると、とってもつまらなかったのを覚えている。

 どんな問題にも、先輩は一瞬にして答えが浮かび、「なんで、お前にはわからんのや~」とほほ笑んでいたのだ。

 貧乏だった僕たちは先輩が買った中古の車に乗って、しょっちゅう夜中のドライブをした。夜中じゅう、さまよい、明け方頭が疲れたころに釧路に戻ってくるのだ。

 あの朝の、釧路独特の湿った、つまりガスがかかった、明け方の空気。今も一瞬にして、あの時の自分にトリップできる。

 神様が何でいるか、お前わかるか?

 え、なんでですか? 

 人間がわからんことを、ぜんぶおっつけるために、人間が神さんをつくったんや。なんで、お前はそんなこともわからんのや?

 素敵な先輩である。

 今の僕の友達にも紹介したいくらいだ。

 そんな人生の先輩に感謝しつつ…

 僕は僕の人生を精いっぱい生きる。

 極めた人の境地は、やはり圧倒的なリアリティーを持って聴衆を魅了した。

 印象に残った元気さんの言葉をいくつか紹介します。


 「一点突破。自分はこれだけは自信があるというものを持つことができれば、大きな武器になる。格闘家でも器用にいろいろな技が使える人はそこそこ勝てるが一番にはなれない。そして一点突破を一度することができると、他のことにも応用できる。」


 「[思考・言葉・行為]この3つが全てを司る。イメージをもって(思考)、言葉で表現し(言葉)、行動する(行為)。自分でゴールを決めて、イメージをディテールまで膨らませる。成りたい自分では、成りたい自分で終わる、成れる自分を確立することが大切。もしかしたら無理かもとは思わないこと。」


 「一流の人は、一流になることを疑わない」


 「I'm only one→We are all one」


 「強さは経験でなく、意志」


 「知覚の拡張」旅によって知覚の拡張が起こり、違う価値観を受け入れることができる」


 「世界は自分の投影」自分を相対化することが大切。


 「人は二つのことでしか動かない。一つ目は利益(損得勘定)、二つ目は感動。」


 

 須藤元気さんの講演会があった。

 いつものように、行けなさそうな事由はいくつもあったが、霧がすっと晴れるように状況が整ってきた。

 「行って来い」と言われているような感覚。

 チェ・ゲバラのTシャツを着て、いざ講演会場の釧路公立大学へ。

 

 

 川原一紗さんと藤川潤司さんのコンサートがあった。

 彼女たちの魅力はどう伝えたらいいのだろう。

 とにかく、自然の音に近い音楽。

 コンサート終了後に食事をご一緒させていただいたが、ずっと一貫してその雰囲気が漂っていた。

 すばらしいひと時だった。

 川畠さんとはお話しできなかったが、音色を聴いただけでお人柄がわかる。

 カッチーニのアヴェマリアのリハーサルを聴いただけで鳥肌がたった。

 

 「静かに聴きなさい」などという指導は必要なかった。

 

 川畠さんの演奏に誰もが耳を澄まし、素晴らしい時間が過ぎて行った。

北海道、旅、ジャズ-20100923201057.jpg


 2002年にイギリスに行った。

 ロンドンのヒースローに降り立ち、数日をロンドンで過ごし、電車で友人の故郷リバプールに向かった。リバプールの港でダブリンへの渡航を思い立ち、一日を過ごした。その後、友人がいるエディンバラに行って旧交をあたため、ロンドン経由で日本へ帰ってきた。

 その旅行のときに、大英博物館の売店で買った、確か旅行の安全祈願的なペンダント。

 いつも僕の身近にあるんです。

 聖徳太子の「17条憲法」。陰の極数8と陽の極数9の和が17。

 17の3倍が51。

 イチローの大記録への後押しは、こんなところにもあったりして…。

 高校生の時、永平寺に行った。

 僕の学校が曹洞宗だったから、授業の一環として、当時としては「行かされた」見学旅行だった。

 それが、重要な意味を持つという予感はあった。


 数年後に就職した会社の初任者研修で体験した「自衛隊体験入学」の時も何か似たような意味を感じた。


 それらがどういう意味を持つことになるのか、だから人生はやめられない!