吉野山 吉水神社で | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

1時と4時に目覚め、今朝は6時半にお喋り雀共に目覚めさせられ起きた。

ウェザーリポートのアルバム「ヘビー・ウェザー」をレコードで聴いた。

朝食は昨夜スーパーで半額やった鶏唐揚げ。デザートはフィリピン産バナナ2本。

植物に水遣りした。

西仲美咲→松原由紀子→松村拓海→青木美江→佐々木華とフルート演奏をユーチューブで聴いた。

猛暑日の今日、浅草のドンキホーテに入ってみたら、異国人客が仰山居った。

昼食に行ったんは浅草「R restaurant & bar」で、頼んだん2850円のランチセット。前菜がトマトとシレネチーズのサラダ バジルマヨネーズドレッシング、冬瓜のポタージュ、メインに太刀魚のベニエと茗荷のジュリエンヌ 胡瓜のソースを選び、パン、コーヒー、デザートが白桃シャーベットと烏龍茶のゼリー シナモンのクランブル。なぜか今日はいつになく空いとって、ホール担当が暇そうやった。

郵便局で金下ろしてから、公園の風が通る所で一時間程昼寝し、スーパーで食料買うて帰宅。

ぬるい風呂に一時間浸り考えとった。日本人住民だけに限ると1億2156万人で、去年より約86万人も減少。日本人住民の減少数と減少率は、調査開始以降最大で深刻な人口減少や。

牛乳飲みながら大相撲中継をラジオで聞いた。

夕食はブラジル産鶏肉、茨城産ねぎ、青森産大根、新潟産舞茸をタジン鍋で蒸してた。デザートは岩手産トマト2個。

友人にメール送付した。

熊谷泰昌→小林沙桜里→岸ミツアキ→今田勝→鈴木宏昌とピアノ演奏をユーチューブで聴いた。

 

 

神社の門をくぐり抜け、境内に入ったところでH君「ここはな、修験者の僧房として創建されたんや」云うて、顎しゃくりましたんや。「あそこ行ってみよか」

右手に行くと展望所やったわ。その景観は大したもんや。

「中千本と上千本の桜を一望出来る所で“一目千本桜”云う。秀吉はここに千人の家来連れて来て花見の本陣置いたんや。昔からそれ程の名所や」

「看板にもそないあるが、ワテには桜の花、どこにも見えんのやけど」

「S吉、想像をたくましくせえ。視界に広がる桜の花見えるやろ」

吉野山は紅葉が五分ちゅうところでした。

「花が見えんのなら義経の姿も見えんやろな」

「義経って、軍事の天才やけど政治に疎くて頼朝に殺された人?」

「せや。一時ここに義経が隠れとったんや」

「へ~そうなん」と云うて、間置き「桜花が見えぬのに義経が見えますかいな」と続けた。

すると、笑い声聞こえた。脇に来とった恰幅ええ二人の小母ちゃんが揃うて笑うとったがな。

見えぬもんは諦め「ほな、吉野山温泉に行って一風呂浴びまっか」と、そこ去ろうと後ろ向いた。

そしたら、如何にもブランドもんなピンクのツーピース着こなした165㎝位のしっかりメリハリあるスタイルええ女子が居った。髪は2つのバレッタで留め薄めな唇にピンクの口紅使うとった。

{こりゃあとびきりの美人や}と思うて、視線流して隣りのH君の顔見たわ。

彼、並々ならぬ関心を寄せとるのがその弛んだ顔から知れた。

{H君声掛けるやろか?掛けるやろ}と思いつつH君の口見とったんや。

ところが、耳元に囁くように声掛けしたんはいつの間にか来たダークブラウンのスーツ着た男や。眼光鋭くごっつい威圧感が漲っとって、正面から見ても真横から見ても後ろから見てさえヤクザの幹部でんがな。後ろに小柄やが屈強な二人の手下従えとって、その一人が云うた。「姐さん、お待たせしました」

{姐さん・・・}と思いつつ後退りし、チラ見した屈強な二人を{参道に居った狛犬に似とる}と思うた。

ワテ等がとびきりな御方に声掛けしたら、穏便に取り計らうてくれそうもない相手ですわ。

彼等を一瞥した二人の恰幅ええ小母ちゃん、そそくさと居なくなったがな。

どこから見てもヤクザな小父さんが低音で何か云うたら、美人さんはコロコロ高い声で笑うた。

目配せし合うたワテ等も可及的速やかに遠ざかってた。警戒心は漂わせぬようにしてな。

秀吉が花見に際して設計したちゅう吉水院庭園に移動して、まだ冷めやらぬ興奮の中話しとった。

H君「見るからにあっちの筋やったな」

「せやな。こっちの人やない」と、ワテ相槌を打った。

「しかし、そうそうお目にかかれぬ美人やった」

「衆目の一致するところやな」

H君呟いた。「ケイセイ」

ワテ頷いた。そう、彼の言葉を借りるなら傾城や。

「たとえ城を傾け国を傾けようと佳人は再び得難し」

「せや、傾城。齢は三十路位やろ?」

「そんなところでっしゃろ。ソ連にしても、間然する所無きお姿しとった」

「静寂もたらす美しさやった」

「H君があの美人に話し掛けとったら、ややこしい事になったでえ」

「いやそれどころか、あのごついのに睨みつけられてみい、身竦むで」

「ようちょっかい出さんかった」

「センサーが働いたから話し掛けんといた。話し掛けとったら、悲惨な末路辿る事になったやろ」

「流石や。刺されて揚子江にプカプカ浮かぶの免れたわな」と、ちょっち脅かしに掛かってみました。

「本能的に危機察知したんや」

「臓器売買の為に解体されて、見る影も無くなったかもしれへん」

「その時はその時や。人生なるようにしかならん。運命に服従する」

そうH君あっけらかんと云うねん。

「達観しとるなあ。ま、桜の花は見られんかったが、チラリとやが綺麗なもん見られたから来てよかったわ」

「眼福やったろ」