陣馬山 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

深夜3時半に一旦目覚め、今朝は8時ちょっち前に目覚めたんやが、くしゃみ三連発。

ダイアナ・クラールのCDアルバム「ザ・ルック・オブ・ラブ」を聴いた。

朝食に山形産つや姫でご飯炊き、くめ納豆、海苔で二膳。デザートは愛媛産早生みかん2個。

マイク・スターン→ジョージ・ベンソン→ワーワー・ワトソン→アル・ディ・メオラとこれ迄ライブ聴いとるギタリストの演奏をユーチューブで聴いた。

昼食に雷門「ラ マニ ビーンズ」へ歩いた。注文したパスタは烏賊と野菜のトマトクリームソース。前菜とコーヒーセットを追加し1300円也。

満足して店出て、スーパーで食料買うて帰宅。

筋トレ20分した。

風呂に小一時間浸り考えとった。国の防衛がごっつ大事であるのは云うを待たない。しかも、きな臭い状況になっとる。しかしながら防衛費増やすのに増税なんぞもっての外や。富国、つまり経済成長しての増額でなければならぬ。政府はしっかり成長戦略考えろちゅうの。

ブライアン・ブレイド→ジェフ・バラード→サイモン・フィリップス→ジャック・デジョネットとこれ迄ライブ聴いとるドラマーをユーチューブで聴いた。

友達にメール送付した。

 

 

先般、長く奇怪な夢を見たんや。憶えとるところをメモしといたんで記しますわ。

下半身タイガースファンのM夫ちゃんが迷彩服姿でワテの家にやって来る。

「山に行きたいんやろ」と云うたら、彼は惜しみなく笑いながら「貴様は察しがいいから助かる。では共に陣馬山に登るぞ。山の友よ、早速山支度しろ」と云う。

「盛大な思い違いってやつや。もうワテは陣馬山といえども登らん。もはや山登りはせん」

「貴様、何を寝ぼけた事を云うとる。既にH世ちゃんは登山口でスタンバイして貴様の到着を待っとるんだぞ」

「下半身タイガース不安のふたりで登って来てや。山頂の広場で寝そべりながら来季の捕らぬ狸の皮算用してや」

断ったんやけれど、M夫ちゃんは家に留まる事を許してくれず、両足が浮いた。そしてワテは引っ張って行かれ川西航空機の紫電改に乗せられたんですわ。ウラジミール・プーチンの部分動員での徴兵みたいなもんや。

気づくと乾燥した雰囲気の陣馬山の登山口に着いとった。

そこには確かにH世っちが居った。しかしながら彼、ハロウィーン仮装の如きで黒ずくめの悪魔の恰好しとるんや。しっかり長い尻尾も生やしとる。

陣馬山を見上げると、雲一つ無い青空にその山頂は将来へと延びて行ってるようや。ワテには到底その頂きを極めるのは無理そうや。

ワテ、M夫ちゃんに云うた。「H世っちはハロウィーン時の渋谷繁華街に居る気分で登る気ゼロの様子やないかい」

それ迄仲良しと思い込んどったふたりもいがみ合い出したやないの、口角泡を飛ばして。

そしてM夫ちゃんはワテに向き直り、「時間は掛かるかもしれんが平和的に説得するから待っていろ」と云いよる。

ワテは拉致同然やったのに、そんなの不公平やと思うた。

これは時間掛けるだけでは解決せぬ。それぞれの気持ちの持ち様が大事なんやから一旦解散しよ。そないな事をM夫ちゃんに伝えたものの、彼は聞く耳を持たぬ。

仕方なく手頃な大きさの石に座り下半身タイガースファンのふたりの遣り取りが終わるのを待っとる。けど、そのいがみ合いはいつ迄経っても終息しそうもないがな。

それでワテしびれを切らし、間に入って説得しますんや。我を張るんやなく、互いを認め合わな。多様性あってこその存続やでえ、とかなんとか。

「そうだな、S吉の云う通りだ。H世ちゃん、ここは百歩譲って外見は問わない事にする。早く登って頂上の草地で心地よい昼寝しよ」

「そこには旨い物はある?」と問う食いしん坊H世っち。「あるなら行く」

「山頂の一角にある茶屋の陣馬うどん、陣馬蕎麦が旨いぞ」

なぜか急転直下和解したふたり、ワテが逃げ去らぬよう先頭に立てて上り始める。

難無く山頂広場に着いた。

ところが突如、白いタキシード着こんだダチョウが現れますんや。そして云う。「ご苦労。山の下からスタスタ上がって来たんだね。まあ一服なさい」

喋るダチョウにM夫ちゃんの顔もH世っちの顔も驚きの色が浮かんどる。ワテはやはりハロウィーン仮装かと思うて目を凝らしたが、縫いぐるみ着た人間やない。間然する所無きダチョウやがな。

白タキシードに蝶ネクタイ姿のダチョウは土の中から出て来る蛙をついばんどる。

それ見てM夫ちゃんとH世っちが口揃えて「末法の世だ、末世だ」と音叉を振動させるように嘆くんや。

「あんさんは大地震からワテ等を守る救世主でっしゃろか?」

そうダチョウ君に尋ねたんは、ワテの思い込みが間違いではないかどうか知りたいからや。

けど、ダチョウ君は無言や。沈黙を続け、一匹また一匹と食うとる。

「そのダチョウ捕らえて焼き鳥にしよう」とニコニコし出した食いしん坊。

「H世ちゃんは食えると認識した途端に喜色満面に変わったぞ。卵生む迄待てそうもないな。大きな目玉焼き食いたいのに」とM夫ちゃん。

慌てて知らせる。「あかん!このダチョウ君のお陰で大地震に襲われそうになる関東地方が事なきを得るんや。救世主であらせられるんやでえ」

ワテは春樹さんの短編小説「かえる君、東京を救う」のかえる君のようにダチョウ君がみみず君と闘い大地震を阻止するんやと思うたんですわ。

「貴様はアホか。よく見ろ、こやつは出て来る蛙をことごとく食っとるだけだぞ」

そうM夫ちゃんに云われたところで目が覚めた。

 

実際に陣馬山に登ったのは会社の先輩MSさん、Kくらさん、KKさんと92年秋になる。

残されとるメモ書きは割と素っ気無い。以下の通りですわ。

辛いアップダウンも無くお手軽に山頂迄行けた。往復で4時間弱。但し、熊出没注意の表示あり。

その山頂が広いんや。広場になっとって結構人が居った。白いモニュメントがあって、首長いんで「キリンやろか」と呟いたら、脇に居ったKKさんに「やだ、馬だわよ」と哄笑されたがな。馬でも恐竜でも制作者に文句を云う筋合いは無い。標高857mとそのモニュメント下部にあった。

思うたより見晴らしがええ。富士山、丹沢の山々、道志の山々とパノラマが展開や。

一通り見渡したところで、茶屋の陣馬蕎麦食うたが、登山休憩での食いもんはごっつ旨い。

MSさんによれば、甲斐武田が北条と戦った時、ここに布陣したんで陣場山と呼ばれたんやて。ここは古戦場やったんですわ。でも、なぜ陣場が陣馬に変わったんやろ?