北温泉「北温泉旅館」17年秋 中編 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

黄金週間最終日の今朝は7時半に起き、朝食は北海道産ななつぼし米でご飯炊き、くめ納豆、紀州産梅干しで二膳。デザートは茨城産オトメメロン1/2。

ニーナ・シモンのアルバム「ボルチモア」をレコードで繰り返し聴いた後、筋トレ30分した。

風呂に小一時間浸り、何事も気づいた時にやっとかんと、後々やらんかったのを後悔すると、しみじみ考えとった。

西浅草「イマージュ」に行って、ワンプレートランチ注文した。トウモロコシとしめじのキッシュ、牛ハラミ煮、黒鯛のエスカベッシュ、サラダ。他にパン、プチデザートにコーヒーゼリーが付き、飲み物はドリンクバーで料金は1080円也。

満足して店を出て、八百屋で野菜買うてから一旦帰宅。

昨日、土曜図書館に行かんかったから、ゆいの森あらかわへ行って、宮部みゆき「誰か」を1/2再読した。

「風中の縁」第8話をギャオで見た。

夕食はカナダ産豚肉、徳島産人参、長野産ぶなしめじを炒め、ご飯食うた。デザートは茨城産オトメメロン1/2。

 

 

幹事部屋での第一次酒盛りは早々に切り上げて、一風呂浴びに行く事にしましたんや。

まずは幹事長ブッチョAを先頭に松の間の廊下の外れにある混浴の天狗の湯に行ったら、数人の♂が浸っとった。

ワテ等は扉無い脱衣所で浴衣脱ぐのももどかしく急ぎ、湯が熱いの分かっとるからソロソロリと湯船に入った。

気を遣ったんか、浸っとった若人二人がすぐに上がったさかい、一人分のスペースが幾らか広がった。

ここの壁には鼻が長い大きな天狗の面と中位の大きさの天狗面が風呂場を守るが如く掛かっとるんや。

湯が動くと熱いさかい、ワテは天狗と睨めっこしながらジッと入っとったが、割と出入り多くてその度に熱い思いしたがな。

いつの間にか浸っとるのワテ等だけになり、M夫ちゃんは頻りに話し掛け、ブッチョAとH世っちはそれに答えとった。

風邪気味のNっぺは目をつむって浸っとった。

そこを上がり、隣の打たせ湯覗きに行ったら、湯がチョロチョロしか落ちとらんかったんで、そのまた隣の家族風呂へ行ったんやが、小父さんが掃除しとって入れんかった。

そやさかい古い儘のトイレ近くの階段から下駄箱備え付けのサンダル履いて大きな露天風呂脇にある古色蒼然な外湯の男風呂へと行きましたんや。開放的な脱衣所から風呂場入ると、居ったんは若人一人で、ワテ等が入ったら満杯になった。ぬるめの湯やったさかいのんびり浸っとろう思うた。

♂の満杯嫌ったのか、そこを一風呂浴びてすぐ上がったブッチョAと風邪ぴきNっぺのふたりは、外人グループがまだ遊んどる大きな露天風呂へスッポンポンで行った。スッポンポンはご法度やなかったんかいな。

そこからブッチョAとNっぺが出て来て浴衣着た頃、ぬるめやった外湯の湯が段々熱くなった。つまり、前に入っとった人がうめとったんや。

ワテ等も湯から上がり、また揃って部屋へ戻った。

「ほな、また宴会の続きしまひょ」

「その前に布団敷いとこう」と幹事長。

「そやった。ここは自分達で布団敷かなならんかったわな。ほな、近頃腰痛に苦しむワテの布団は一番元気なM夫ちゃんに頼みますわ」

「腰が痛い位なんじゃ。戦地の兵隊さんの事を考えろ」とM夫ちゃん。

「腰悪化させたら動けなくなって、移動にはお前様に背負うてもらわなならん。そうならんよう、今日は頼むでえM夫ちゃん」

「S吉、貴様精神力が足りん」

「いたわるべき者に重いもん持たせる気かい。お前様はもっと優しいと思っとった」

「布団の中では十二分に優しくしてやるぞ」と、ニヤニヤ顔のM夫ちゃん。

「何云うとんねん!」

ブッチョA「ほら、S吉の分も出してあげたから。どう敷いたらいいか皆で考えよう」

相談の結果、炬燵に足入れて寝ようちゅう事になったんで、炬燵を中心にしてその周りに布団敷いた。

そして夕食に呼ばれる迄の間、見るでもなくテレビを点けた儘にして宴会の続きをしたんやが、「人づくり革命」「1億総活躍社会」とかキャッチフレーズ掲げる安倍晋三内閣が1億総動員して何しよとしとるんかちゅうの話し合っとる時、夕食の支度が整ったと案内がありましたがな。

「棟は新しく増やしたようやし、館内薄暗いし、行くべき階段や廊下を間違えると迷い子になるさかい気付けまひょ」

「S吉、迷い子になったら発煙筒だぞ」とM夫ちゃん。

食事処がある棟に行くのにも迷わんように注意深く歩かなならんのですわ。

ポスターの古の美人眺めつつ食事処に着いたM夫ちゃん、座るやいなや給仕に回っとる人にビールを注文し、それ来るやいなや叫ぶように云うた。「辛抱たまらん。乾杯しよう」

「今迄部屋で飲んどったやないかい」