大平温泉「滝見屋」 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

今朝も出張で山形行く夢見て起きたのは7時で、朝食は昨夜スーパーで買うた半額になっとった鶏と彩り野菜の黒酢あん丼。デザートは青森産りんご。

NっぺとCHIちゃんに葉書認めた。

サド・ジョーンズ&メル・ルイスのアルバム「スイート・フォー・パップス」をレコードで聴いて、升本しのぶ→山添ゆか→正木まどかの歌をユーチューブで聴いた。

昼食は裏浅草「うんすけ」へ行き、健康志向で一汁三菜ランチを頼み、ご飯は玄米。

昨朝今朝と二日続けて山形の夢見たのは一昨夜サイさんと山形県の旨い物の話しとったからやろうか?

ほな、メモ書きから大平温泉へ行った時の事を。Oさんは元気かなあ?また一緒に湯治したいなあ。

 


95年の秋、紅葉を愛でに米沢に住むOさんと彼の運転する車で日本秘湯を守る会の会員宿である大平温泉「滝見屋」へ行って来た。

市の中心部から40分強で宿の駐車場迄着くんやけど、林道に入るとこれがまた大変な難所続きでしたがな。車一台の通行がやっとちゅう所がほとんどで、対向車が来ぬように祈っとった。

対向車に出くわさずに着いたと思うたのも束の間、宿の玄関に辿り着くには車を駐車場に置きしっかり20分程歩いて行かなならん。しかも雪降ったら下れるかちゅう急坂でんがな。

つづら折り下って行くと谷に架かる簡素な吊り橋があんねんけど、そこ歩くと遥々来た感湧いたわ。先には赤い屋根の木造三階建てがはっきり見え、ホッとしたがな。

谷底に建てた一軒宿の大平温泉はそないな深山にありまんねん。勿論、雪降り出すと休業になる。

川原にある石造りの露天風呂が名物で、渓流眺め流音聞きながら湯浴みとなるんや。細かな湯の花が浮かび、ちょっち硫黄臭かったが、湯温はええ塩梅やった。

「秋が木々を紅葉させてまんなあ。来てよかった」

「東京住まいの人には目の保養になるだろ」

「Oさんは見慣れとるのかもしらんが、ワテ紅葉見て気分高揚しましたわ」

「少し車走らせれば見られるから慣れてしまうのよ」

「また紅葉見に来ようちゅう気になりましたわ」

内湯の湯船は小ぢんまりで、かなり熱い湯やったからワテは長く入っとれんかった。胃腸の名湯なんで、湯口で掬い飲んでみたがほとんど癖の無い味でしたわ。窓から渓谷に滝が見えまっせ。

夕食の膳で旨かったのは、岩魚の塩焼き、鯉の甘露煮、きのこと里芋鍋ですわ。

Oさんと茶を喫しながら腹を割って本音で仕事などを語った夜になった、嬉しかった。

まだ秋やからええけど、翌朝帰りの駐車場への上りはしんどかったがな。木の葉揺らす風が涼しかったが、額に汗したOさんは脚ガクガクする云うとった。山登りするワテもちょっち息切れた。

それにしても、大きな平と名付けられたのはなぜなんやろ?