鬼百合 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

目覚めた7時半には雨降っとった今朝。

風呂に小一時間浸り考えとった。自分で、自分をこうやと思い込んで過ごしとる事多いが、案外的外れとるもんや。他人の評価は聴き逃さんようにせな。

茨城産コシヒカリのご飯を炊き、くめ納豆、紀州産梅干しで二膳の朝食。デザートは茨城産クインシーメロン1/4カット。
アンドリュー・ヒルのレコード・アルバム「リフト・エブリィ・ボイス」と渡辺貞夫のレコード・アルバム「アイム・オールド・ファッション」を聴いた。
TKさん、S田さんと行った昨日のデイゲームでも檻苦痛との戦いに負けてもうたんで、また今日も燕軍応援に神宮へ行こうかそれとも豊洲公園で今日迄開催しとる「日本ワインMATSURI祭」に行こかどうか迷うたんやけど、ネット見たら駒形「花坊」が空いとるようなんで昼食に向かった。サラダ、赤出汁味噌汁、八寸、もろこしのご飯、胡麻だれの汁粉の風ランチ頼んで食うた。満足の1080円也。
郵便局で簡易書留受け取って帰った。

檻苦痛戦をネットで応援したんやけど、燕軍15安打も打ったのに檻苦痛には19安打打たれ・・・
筋トレ小一時間し、スーパーに食料調達に行って来た。
夕食はブラジル産鶏肉、千葉産キャベツ、北海道産玉ねぎ、徳島産人参、長野産エリンギをタジン鍋で蒸してご飯二膳。デザートは茨城産クインシーメロン1/4カット。
牛乳飲みながらウェザーリポートのアルバム「ヘビー・ウェザー」をレコードで繰り返し聴いた。


先々週の土曜日、今年も嵐を呼ぶ女M子がやって来てしもて、Mちゃん、EI君、ワテが集まり4人で飲んで四方山話したんやが、京都から穴の都東京に来た被害者感情肥大させた衝動的で行動をコントロール出来ぬストーカーに小金井市のライブ会場前で待ち伏せされ刺されて重体になっとる女のコの事話題にしたのワテやけど、話があらぬ方向へヒュ~ンと逸れたんや。どうも藪蛇な様に・・・
「あんたもストーカーに好かれた時あったわよね」
「あったな、俺達の就職活動の最中だった。S吉、大変だったよな」と、M子の指摘にEI君は何やら楽しげな声出し追随するやないかい。
今更それに触れられたくないワテ、「アイドル活動をしていた大学生と表現されとるのがヘンや思わん?アイドルちゅうのは大勢の人々から認められるもんやろ。熱狂的な少数者に崇められとる者をアイドルちゅうのは解せぬ。中には自称しとるだけのも居るし」と、話をズラそうとした。
ところが、M子は意図見通したようにワテの方に顔寄せ云うた。「百合の花が咲いてる季節だし、百合見ると青春思い返すよね」
「そうか、百合の君だったんだよな」と云うたEI君がほんま楽しげに続けた。「百合の花束贈られたS吉が羨ましい」
「ふたりしてそれ思い出させるかあ。勘弁してえな」
「俺はその話聞いた時、嫉妬する程羨ましかったもんだ。楚々とした百合の花いいよな」
「EI、よう云うわ」と隣の彼を小突き、M子に云うた。「それにしても、その場に居て見とった訳でもないのに、他人の不幸な様に対するM子の記憶力には感服するわ。秘密にしといてとお願いしたのに話バラしたNちゃんが恨めしいがな」
「誇らしい思い出じゃないの?」
もろた花束は鬼百合やった。楚々と云うより華やかやった。当時住んどった殺風景な三角形の部屋に飾られたそれは華やか過ぎた。
当時の気持ち蘇ったワテ、「M子、云うても分からんかもしれんが、被害者感情に疎いでえ。身を以てやられてみれば分かるが、ごっつ気分重いねんでえ。あの時は往生したんやでえ」と、M子睨んだ。
「でも、あんたがその百合の人をストーカーにするような振る舞いを知らず知らずしてたからだよ」と決めつける。
「そこ迄云うか。何もしとりません」ワテはきっぱり云うたった。
「自覚が無いだけ。思わせ振りな甘い言葉で誘ったりしてたんだよ、ねえ」云うて、M子はMちゃんの方を向いた。
Mちゃんが言葉発する前に云うた。「思わせ振りも甘いも、特別そないな言葉遣うとらんし、誘うてもおりまへん。惑わす言葉弄する男やないやろ」

ワテも同意求めるようにMちゃんの顔を見たわ。
「でなけりゃあ惹かれやしないわさ」とジョッキのビールを呷ったM子、店員に向かいもう一杯追加の声上げてから「そうか、誰にでも云ってたんだったね」と云い足した。
ハイボール飲みながら黙って聞いとったMちゃんが口開いた。「M子、その話は前にもして揉めただけだっからもう止したら」
割って入ったMちゃんの一言は無駄やった。
「S吉、M子だけでなくDODにも大分責められた事あったな」そうEI君がまた楽しそうに口開いたからな。
「今度美味しいもの食べに行きましょう、って誰にでも云ってたからね、S吉は」
「そう云っておきながらM子、DODとは食べなかったんで責められたんだったっけな」
「EI、お前様含め何度も一緒に同じ釜の飯を食うとるやろ」
「M子もDODもディナーに誘われてないってのを云ってるんだよ。レディの気持ちを忖度しないとな」
「忖度も損得もないがな」
「君のお時間が退屈な穴に落ちていたら一緒に心温まるお茶飲みに行きましょう、って云うのも口癖だわさ」
{そないな云い方M子には一度もしとらん}と思いつつ、「前にも何回か話しとるやろ。正しくは、あなたの貴重なお時間が退屈の深い穴に落ち込んでしまったら一緒にお茶しに如何でせうか?と聞いとったんや。蒸し返すなら正確に云うて欲しい」と開き直った。
「いずれにしてもうっとうしい。そんな云い方色々して百合の人を誑かしたんだよ」
「しとらん云うとるやろ」
「百合の君には兎も角、そんな口癖はM子とDODにこっぴどく責められた後は云ってないよな?」
「EI、口癖やあらしまへんでえ。繰り返し云うとくが、鬼百合の花束くれたあの方にも誑かすような事しとらんわ」
「M子、S吉はまだ反省が足りないようだぞ。未だレディの気持ちを忖度しようとしない礼儀知らずだ」云うてEI君ハイボール一息に呷った。
{EI、面白半分でM子を焚きつけとる}と彼を睨んで云うた。「何云うねん、学生時代は幾度も料理つくり食わせたやろ。恩を仇で返すのか」
それ聞いたM子「あたしなんか、これ迄S吉から受けた仇を恩で報いてるわよ」と不敵な笑い見せて云うた。
突如見知らぬ所へ拉致されてしもた気分になったがな。