法師温泉 「長寿館」 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

今朝は7時半に起きた。

朝食は山形産蕎麦を茹でて七味たっぷり振って食うた。デザートは長野産プルーン2個。
植物に水遣りし、台所の掃除し、筋トレ30分した。
牛乳飲んでから風呂に小一時間浸り、安倍晋三政府が原子力発電所の廃炉や東京電力福島第1原子力発電所事故の賠償を進める為、原子力発電所持つ電力会社だけやなく、何と新電力にも費用負担を求める方向で調整しとる事を怒っとった。なんでやねん、国民舐め切っとる!
風呂上がり体重量った。リオ五輪で金メダルを獲得した土性沙羅が69キロ級で今のワテの体重と同じなんやけど、見た目が大いにちゃうねん。
ラジオ「セッション2016」でジョン・エリス(テナー・サックス)、中村恭士(ベース)、ケンドリック・スコット(ドラムス)を聴いた。
昼食は入谷「大塚」の開店時間ちょっち過ぎに行き、ランチてんぷら定食を頼んだ。赤出汁の蜆が入った味噌汁、漬物、シャーベットが付いて1080円也。
満足して店出たが、ランチ時はいつも混むここもガラガラとは日本経済大丈夫やろかと心配になったがな。
帰宅後、民進党の代表選に出馬の蓮舫の男傷つかせる発言の件記そうとメモ書き捜しとったんやけど、会社の仲間と「長寿館」に行った時の感想書いたメモが出て来たんで、今日はそっち記しますわ。


95年冬、会社の先輩S雄さんが一年の繁忙期がほぼ終わり疲れも溜まっとるんで湯治に行こうと云い出しのに異論は無かった。泊まるのを日本秘湯を守る会の温泉宿に決めようちゅう話しとったら、MYさん、KMさんの両先輩も行きたい云うんで四人で出掛けた。
上越線後閑駅からバスに乗り一時間掛かって着いたの、温泉好きなら一度は訪れなならん山間の谷にある年季の入った一軒宿や。御入浴客御定宿と書かれた看板が掛かる明治の旅籠の雰囲気残す木造の建物なんですわ。
ひっそりしとるのを際立たせるのが法師川のせせらぎの音。仲居の小母ちゃんによれば、野鳥の声も聞こえるし、近くに猿共が居ってときどき顔出すんやて。
国鉄のコマーシャルで上原謙と高峰三枝子を起用し熟年夫婦をターゲットにした割引切符フルムーンのポスターに使われたレトロな法師乃湯が一躍有名になったのは、ワテ等が訪問の十年以上前でもう一昔前。
その法師温泉「長寿館」の住所は群馬県利根郡みなかみ町。
玄関を入ると脇に帳場があり囲炉がある。「いいねえ」S雄さんが呟いた。
本館、別館、新館とあるが、館内掃除が行き届いており気持ちええ。
如何にも旅籠思わせる古い座卓に座ると落ち着いたがな。
年代物の部屋やさかいちょっち寒いかなと思うとったが、部屋は温かかった。
四人揃ってお茶飲んだ後、S雄さんと入りに行った明治モダンな法師乃湯、期待に違わぬ趣あったわ。
混浴なんやけども、その時の湯屋には♂のみ。田の字に四つに仕切られたどの湯船も小父さん達でかなり混んどって、しかも入りに来る者も続いて、ワテに適温なのに烏の行水の如く慌ただしく出なならんかった。
それで、S雄さんと夕食後に改めて入りに行ったんやが、行灯の形した照明具の灯りで仄暗い中、湯船は爺さんやら小父さんやら子供やらでやはり混んどった。
ところが、皆で茶飲みながらなごやかに遅く迄しとったお喋り仕舞いになり、寝る前に一人で行ってみたら誰も居らず静まり返っとった。そやから、玉石敷かれ底からモコモコと絶え間なく湧き出とる湯に脚伸ばし、浴槽の真ん中に通してある仕切りの丸太を枕に頭を乗せて、アーチ型の窓や太い梁めぐらした天井を眺めとったが、入りには誰も来ぬ。ゆっくり浸かり深夜の長湯となった。
もつ一つ風呂はあったんやが、ワテは朝もそちらには入らず、専ら法師乃湯に入っとった。

泉質は無色透明のカルシウム、ナトリウム硫酸塩泉。
料理は地物の山菜や川魚が満足出来るもんやった。
喧騒から離れ、緊張感のほどける格好の宿であったが、今はどんな様子なんやろ?
身の回りの経営資源を活かすちゅうのは難しくないが、活かし続けるのは容易ならざる事や。
ワテ等が訪れた時には情趣壊さぬ定見があったが、今もまだ定見崩さずあるやろか?
万人の意見取り入れた画一的でつまらぬ旅館にならぬよう経営しとればええんやけど。
微調整しながら良さを保ち続けて欲しい。