『レヴェナント 蘇えりし者』 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

『レヴェナント 蘇えりし者』☆☆☆

今朝は8時ちょっち前に起きた。

風呂に小一時間浸り、地球温暖化問題ちゅうのは中華人民共和国問題と云えるやろと考えとった。

朝食は茨城産コシヒカリのご飯を炊き、くめ納豆、紀州産梅干しで二膳。デザートはフィリピン産バナナ2本。
中本マリのアルバム「シャイニイ・ストッキングス」をレコードで聴きた。
木場へと歩いて、まず昼食を東陽「トナリ」でタンつけ850円也。
109シネマズで映画観て、スーパーに寄り食料買うて帰宅した。

筋トレ30分した。
夕食はブラジル産鶏肉、茨城産ほうれん草、北海道産玉ねぎ、徳島産人参、岩手産椎茸をタジン鍋で蒸してご飯二膳。デザートはグレープフルーツ入れたヨーグルト。


「バベル」でその才能に驚いたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ。
本日木場へ行って、彼のアカデミー監督賞得た作品を観て来た。坂本­龍一が音楽担当しとるやっちゃ。
2時間半越える長尺なんやが、これぞ映画やちゅう出来で、映画好きなら観なならん。
見事な構図で撮られた映像に息を呑むでえ。荘厳な自然、殊に水の流れなんかごっつ印象深い。これでエマニュエル・ルベツキはアカデミー撮影賞を3年連続受賞や。当然やろ。
復讐鬼となったグラス役演じたレオナルド・ディカプリオが、何度目のノミネートやったんか、やっと念願のオスカー手に入れた。過酷な場所での長回しが多い撮影で、凍傷しとったやろな。
しかし、これ迄彼がアカデミー主演賞受賞出来んかったのは、投票権ある仲間達から嫌われとるからか、或いは次はどないな自虐的な役に挑戦しよるのか楽しみにしとるとしか考えられまへんがな。
話は事実に基づく物語やそうで、19世紀初頭の米国で西部開拓時代や。
毛皮獲りの白人と原住民は厳しく対立しとった。原住民にしたら、毛皮欲しさに獲物を乱獲され土地を強奪され、時には女を盗られるんやから敵意半端やない。
冒頭、原住民アリカラ族が襲撃して来よるんやが、ピュンピュン矢が飛んで来て射抜かれるんやないかと、観とる方も狩られとる気分になりまんのや。
毛皮獲りが仰山殺されたんやが、逃げられた中の一人、その隊のガイドを務めるハンターのヒュー・グラスは、一休みしとる時に子供連れたグリズリーに襲われてもうて瀕死の重傷を負うんや。
皮獲り隊はアリカラ族が追って来る酷寒の地を担架で彼を運んどったが、足手纏いなのは明らか。隊長は二手に分かれる事にし、余命僅かなヒューを見届ける役を募ったが、残ったんはポーニー族の妻とヒューとの息子ホークと青年ジム・ブリジャーにジョン・フィッツジェラルドやった。
金の為に残ったフィッツジェラルドは、隊長には死後迄面倒をみる云うとったのに、ホークとジムが居らぬ時なかなか死なんヒューを窒息させようとしよる。
戻ったホークが騒ぐと、フィッツジェラルドはホークを刺し殺してまう。そして、アリカラ族が迫って来たとジムを騙し、ヒューを埋めて真冬の森に置き去りにすんねん。
最愛の息子を目の前で奪ったフィッツジェラルドを八つ裂きにする為、息が続く限り戦うと誓いヒューは生きるんや。復讐、それが人生の全てとなんねん。
家族失って死にかけた男は、それを為す迄は死を怖れないんや。
這いながらフィッツジェラルドを追う執念たるや凄いがな。不屈の意志やね。
ヒューの生き延びる姿がこの作品の見所なんですわ。
それにしても、大怪我しとったのに驚異的な回復力ですねん。
ヒューは越え難い状況を次々に乗り越え、終には子の仇を追い詰め、始末はアリカラ族に委ねるんや。
観とって、寒くて痛い作品やったわ。
けどな、ラストのレオナルドの眼がええねん。再生した眼やったのに救われた気がした。
それから、記しとかなならんの、トム・ハーディが己の事しか考えぬ男フィッツジェラルドを好演しとった事や。
ホークと親しいジム・ブリジャーを演じとったウィル・ポールターも好演や。