『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』☆☆☆

一昨日昨日と冷房病プラス夏バテでほぼ寝たきりやったが、今朝は7時半に起きて、信州蕎麦茹でて七味振って食うた。
ブラッド・スェット・アンド・ティアーズをユーチューブで聴いて、ラジオ「セッション2015」で奥平真吾(ドラムス)、堀秀彰(ピアノ)、楠井五月(ベース)、シェリル・ベイリー(ギター)の演奏を聴いた。
昼食は下谷「からくさ」ちゅう天麩羅屋に初めて入り、ご飯、蜆の味噌汁、香の物が付き1404円の最も安いから天ランチ食いましたんやが、素材いかした天麩羅らしい天麩羅で、主人の腕は確かやった。修行は茅場町にあった高級天麩羅店でしたと云うとった。
浅草をブラブラ散歩し、花屋覗いたりしつつ帰宅。
牛乳ガボガボ飲んで筋トレ30分し、汗びっしょりになり、風呂に一時間浸り、新国立競技場の建設計画について首相が国民の為に白紙撤回を表明したが、ニタニタしながらその先の事考えとった。安倍晋三もこっち位しっかりやりガス抜きせな、支持率ガタ落ちになるさかいな。
夏の湯治ツアーについてHちゃんとメール、電話で遣り取り繰り返した。
遅い夕食はタジン鍋で岩手産鶏肉、青森産長芋、淡路産玉ねぎ、群馬産キャベツ蒸して食うた。デザートはプリン。


今週火曜日にM君とジョージ・ミラーが再びメガフォンを握った『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、予告の出来が良かったんで満を持して観て来た。原題は「MAD MAX: FURY ROAD」。
M君がパンフレットを求めたら、売り切れとった。登場した改造車両を詳しく知りたいファンなら買うと、彼は云うとった。
云わずと知れたメル・ギブソンの出世作となった『マッドマックス』シリーズ。バイカー軍団に妻子殺された警官の復讐劇やった一作目を観た時は圧倒されたわ。
もう30年経つんやなあと語り合い、M君共々しみじみしてもうた。
さて、こちら、新マッドマックスも核戦争後の荒廃した近未来の世紀末感が芬々としとる。
そして、映像と音でつくりあげた世界観がクリアでごっつええ。映画らしい映画や。
潔い程物語には奥行きが無いが、無駄削ぎ落としとる感と思うてしまう。
生きていくのに必要な石油や食料が不足しとるだけやなく、水さえ貴重なもんとなった世界。イモータン・ジョーはそれらを独り占めして、ゲスい教祖となり人間支配しとんねん。
主役は、イモータン・ジョーの支配の道具たる子づくりの女達5人を連れて生まれ故郷緑の地へタンクローリーで逃げる義手の戦士フュリオサなんや。ちゅうより女性達が主役や。男のマックスは脇役でんがな。
そのフュリオサ役には、演技達者なシャーリーズ・セロンや。見事や。
また、子供救えなかった悔いに悩まされるマックスを務めたんはトム・ハーディやが、今市日光存在感薄い。M君は脚本のせいと云う。それもあるが、若き日のパラノイアぽいメル・ギブソンが演じとったら違うと思う。
マックスが母乳で血付着した顔洗うところはトム良かったけどな。
脚本と云えば、マックスは戦略も戦術もあったもんやない。そやさかい呆気なく捕まって血液袋にされてしまうが、緑の地が既に無く失意のフュリオサ達に砦へ戻るべきと云うのはまあええとしても、追いつかれるのが目に見えとるのに何の策も無く目指すのはドアホとしか云い様が無い。それに乗るフュリオサもフュリオサと呆れるわ。孫子の兵法ちょっちだけでも読まなあかんがな。
それにしても、改造車の走行シーン、カーチェイスのオンパレードとアクションが凄い。そして音楽や。野球観戦でもそうやが戦いを盛り上げるには楽器や囃子、大声がごっつ大事ですなあ。余談やが、野球場には各応援団ともキリリと褌締めた尻の美しい青年の大太鼓隊が居らなならん。
ところで、死んで英雄になるつもりのイモータン教の白塗り坊主ニュークスが、赤毛に惚れた途端態度変えるちゅうのは、イモータン・ジョーはアイドル視しとっただけで、洗脳されとったのとは違うからなんやろなあ。それとも、恋は洗脳より強し、なんやろか?
それに、虫食う程蛋白質少ないのに、烏が居った時に食料として捕まえぬのはなぜなんやろ?烏食うのはタブーなんやろか?
観終えたワテはそないな事考えながら劇場出て、M君と居酒屋に向かった。
遊園地でごっつ上質なアトラクションから降りた気分でもあった。傑作や。もう一度観に行こ。