『百日紅~Miss HOKUSAI~』 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

『百日紅~Miss HOKUSAI~』☆☆+

今日の0時35分に赤坂から歩いて戻って、牛乳飲んだ後すぐ寝た。今朝は7時ちょっち前に起きたが、夏バテ厳しくヘロヘロ。
植物に水遣りし、朝食にパスタを茹でて山梨産桃とで桃パスタつくり食うた。デザートは山形産プラム2個。
ぬるい湯の浴槽で小一時間考えとった。二枚舌を使う首相補佐官礒崎陽輔と比べると、正直とも云える自民党の滋賀4区衆院議員武藤貴也。「国会前でマイクを持ち演説をしているが、彼ら彼女らの主張は『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく。利己的個人主義がここまで蔓延したのは戦後教育のせいだろうと思うが、非常に残念だ」とツイートして恥じないのには恐れ入る。なるほど、そうした自民党安倍一派の為に文科省のお役人様は「公共」だの「歴史総合」ちゅう新たな教科つくらなあかんと考えたんやね。
ごっつ強い日差しやったが帽子被り昼食に出掛けた。入ったのは西浅草「鍋茶屋」。空いとった。お願いしたのはいつも頼む1000円のランチうな丼やが、やはり旨かったがな。
スーパーに立ち寄り飲み物買うて、公園で昼寝。この習慣を終わりに出来るのはいつの日か。間違いなく今日で猛暑日が8日間連続。眠りも浅いがな。
帰宅後、寝汗が気持ち悪く本日二度目の風呂に一時間。昨日観た映画の事をブログにどう記そうかボーっとした頭で考えとった。
早めの夕食は岩手産鶏肉、北海道産ブロッコリー、栃木産アスパラ、新潟産南瓜をタジン鍋で蒸し食うた。デザートは山形産プラム2個。
マイケル・ブレッカーのサックス演奏をユーチューブで聴いた。


昨日、映画を観に行って来た。先月観たいの三本程あったんやけど、炎天下に出掛けるの億劫やし、観とる内に冷房にやられくしゃみ連発し鼻水垂れるんで、行かんかったら、その内二本は上映終了しとった。皐月から上映しとる杉浦日向子原作で葛飾応為を主人公にしたのが、まだ池袋で午前中にやっとったんで、終わらぬ内にと行ったんや。
期待したもうひとりの北斎と云われる葛飾応為の半生を描いたもんやなかったけど、行ってほんまよかったがな。
監督原恵一の力量は相当なもんですわ。
冒頭の両国橋シーンから大したもんや。
往時の雰囲気を醸し出して上手いんやけど、「火事と喧嘩は江戸の華」と云われたお江戸の四季を瑞々しく描いとる。今この、四季があやふやになっとる亜熱帯東京に居るとなんや羨ましい気分になる。
そして、盛り込まれたエピソードの数々がええねん。
江戸時代後期の世界的画家北斎を知らぬ日本人は困った人やけれど、「吉原格子先之図」や「夜桜美人図」描いたお栄・葛飾応為を知っとる日本人はまだ少ない。
ワテ、光と影で吉原の夜の情景を巧みに表現した「吉原格子先之図」を美術館で観た時吃驚してん。お江戸の浮世絵師にはまだまだワテの知らぬ凄いのが居ると。
物語は、姉お栄と妹お猶の姉妹を中心に進むんやが、映画にしろ舞台にしろ子供を出汁に使うちゅうのは野暮やろ。ところが、これがまた粋なんですわ。そやからええ出来になっとるんや。
盲目のお猶は身体も弱かったんやが、これがええ子やねん。ずっと見守っていたい程愛おしくなる。
お猶が男の子とはしゃぐ雪のシーンではうるうる来たわ。
それにな、主人公男勝りのお栄が浮世絵師としてまだまだのところの描写もええ。父親北斎の描いた絵の上に煙草の灰を落としてしまっうシーンや片想いしとる男にええ女が居った事が分かって感情に流され芝居に行かず仕舞いにするシーンなんかな。
北斎の弟子善次郎の存在も狂言回しによかったがな。
では、なぜ満点にせえへんかったかちゅうと、葛飾北斎が普段ひょうひょうとしとるのはええんやが、時に凄みが欲しいがや。声優務めた松重豊はよかったけどな。
それと、ラストの解説口調が凡庸やった。
梅雨明けから咲く百日紅の花がタイトルやが、それは、わさわさと散り、もりもりと咲く、かあ。それがお栄なんやね。
原作を読みたくなりましたわ。
葛飾応為の描いた絵をもっと観たくなりましたわ。
それにしても、お猶と金魚の絵をほんまにあのように葛飾応為が描いとったら大変な事や。どうなんやろ?