『ダラス・バイヤーズクラブ』 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

『ダラス・バイヤーズクラブ』☆☆☆

今朝7時半に起きたら、くしゃみ4連発出た。

風呂に小一時間浸り考えとった。プーチンのクリミア侵略を許してしもたんで、これから更に力に任せて挑んできよるでえ。ウクライナは更に侵略されるし、北海道も狙われるでえ。

朝食に茨城下妻市産こしひかり米でご飯を炊き、くめ納豆、海苔で三膳。デザート和歌山産八朔食うて、花粉症の薬も飲んだ。
M夫ちゃんに葉書認めた。

サラ・ボーン&ザ・カウント・ベイシー・オーケストラのアルバム「センド・イン・ザ・クラウンズ」をレコードで聴いた。
11時半に浅草に向かって出掛け、まずは銀行で健康保険料振り込み、昼食は西浅草「先斗」に入り、鯖塩焼き定食に満足。ご飯にとろろが掛かって800円也。消費税アップ分を値上げしておらず。
向島迄歩き、帰り道スーパーで食料買うて家に戻った。

リー・コニッツの理知的なアルトサックス演奏をユーチューブで聴いとったら、雷鳴がし大粒の雨が降り出した。今夜の桜見は無事出来るやろか?
約束の公園へ行かなならぬ時間迄には、雷様退散して欲しいわ。


先週プータローの一年先輩NN君と久し振りに飲んだんやけど、彼は映画を新作100本含め年間300本観、「キネマ旬報」に投稿しとる。その彼が最近観た中で二本指に入ると推薦する作品のひとつ『ダラス・バイヤーズクラブ』を今週観て来た。
ワテも満点の評価や。
医薬品承認や医療現場の問題も描いてはおるが、メインは生きる事とは、ちゅうのを描いとる。
まだエイズに有効な治療薬が無く、ロック・ハドソンの事が新聞記事に載った時代の実話に基づいた話でしたわ。
監督はジャン=マルク・ヴァレちゅう人。
いけ好かない♂が自業自得でエイズに罹ってしもたが、毒性が強い薬しか無く、米国では認められとらん治療薬やサプリメントをメキシコなど他国から密輸して飲んどる内に、これは商売になると思い立ち会員組織を作って売り捌くんや。
違法ドラッグに♀とセックス三昧のこのカウボーイは、ゲイを毛嫌いしとるのに、己がゲイの病に他ならぬと信じとるエイズに罹っとるのが、運び込まれた病院で分かり、医者に余命30日を宣告される。それだけでも落ち込み屈辱舐めとるのに、そればかりでなく周りから皮肉にもゲイ呼ばわりされるんや。
それからこのカウボーイは意気地を見せる。
アカデミー賞の主演男優賞と助演男優賞を獲得したのも頷ける演技が光る映画ですわ。
マシュー・マコノヒーは、演じとる主人公ロンの如く嫌な奴やないんかと思わせる程や。
ゲイのエイズ患者レイヨンを演じとるジャレット・レトもまた迫真の演技しとる。♂に生まれたが、普段はせぬ男の格好をして父親に頼み事しに行く場面では、ワテ胸が熱くなったがな。
それと、女医役のジェニファー・ガーナーがまたええねん。結婚したベン・アフレックが惚れるの分かりますわ。
作品の余韻に浸り劇場出た時の事や。
小太りな♂が連れの♀に云うとった。「役作りで減量したというのが売りだけど、食べなければ痩せるじゃん」それ、アンタに云われたくない思うたでえ。ワテなど1kg太るのに苦労しとるんやけど、痩せるのが烏賊に蛸に大変な事は痩身法の本がよう売れ続けとる事でも理解出来るはずや。それにあれだけガリガリに痩せると動悸息切れするんや。あれは、56Kg迄落ちた数ヶ月前のワテの姿や。標準体重にはまだまだ足りぬが今は63Kgには戻ってホッとしとんねん。あのふたりは役になり切る為に何Kg減量したんやろ?
ロデオのシーンで始まり、ラストもロデオのシーンや。人生、ロデオの如きかもしれん。
一度振り落とされただけで去る者も居り、何度振り落とされても猛牛の背に戻る者も居る。
この映画、気力全く無くなり自殺しとうなった時にもう一度観直すべきや。