「We will meet again」それはモダンジャズの歴史に名を残す偉大なピアニスト、1979年に録音されたビル・エヴァンスの生前最後のスタジオアルバムである。

編成は2管+ピアノトリオのクインテット、これはエヴァンスとしては異例である。


アルバムのエンディングに亡き兄に捧げた鎮魂歌「We will meet again」がピアノソロで演奏されているのだが、やはりそのタイトルからも自らの死が近付いているのはエヴァンス自身も感じていたのだと思う。


歳の離れた若い恋人に捧げた美しいワルツ「Laurie」


またスタンダードの「For all we know we may meet again」を同じくピアノソロで演奏している。

We may meet again 僕達はまた出会うかもしれない、これは恐らく若き恋人ローリーを意識しての選曲だろう。


 

 



 

 




また極初期の自作曲を取り上げていることなどから、ある意味で自らの集大成と考えていたのかもしれない。


エヴァンスが絶賛したことで知られるマーク・ジョンソンのベースの素晴らしさ、そして若き日のトム・ハレルを聴く事ができるのも、このアルバムが魅力的な理由である。


エヴァンスはトリオだけだなんて言わずに、ぜひ聴いていただきたいアルバムです。