あることがキッカケとなり、祠の意味を調べていた。

 

私が住んでいる取手市小文間地区には神社だけでなく、

 

農家の庭などにも小さな祠がある。

 

よく「氏神様」とか「屋敷神」といわれているが、

 

それほど単純なものではないようだ。

 

 

写真は取手市小文間地区の大日堂にある庚申塔です。

 

いわゆる「五穀豊穣」を願うというのは当然なのだが、

 

歴史をたどっていくと、古事記のイザナギとイザナミの話になる。

 

これが「塞ノ神」といって、現世と死後の境の神様で、悪霊を防ぐものであり、

 

中国から来た「道の神」信仰とつながっていまの「道祖神」となったとか。

 

しかしながら、道祖神は「怨霊」という側面もあり、

 

疫病神そのものである道祖神を丁重におもてなしすることで、

 

災いが身に降りかからないようにするという考え方が元になっているらしい。

 

いわゆる「日本三大怨霊」といえば、平将門、菅原道真、崇徳天皇であるが、

 

いずれもこの世に恨みをもちながら亡くなった霊である。

 

大切に祀らないと災いが起こるかもしれない。

 

政治の世界の舞台裏ではすさまじいほどの権力闘争がある。

 

現代科学が発達しても、

 

これだけは割り切れないのが人の魂と見るべきであると思う。

 

 

参考文献:「村を守る不思議な神様」小松和彦著、KADOKAWA刊