高学歴難民
阿部恭子著、講談社現代新書刊
これはなかなか読み応えのある本でした。
この社会において高学歴な人は一見、生活が安定しているように見えますが、
実際にはそうでもない人もいるという内容です。
人生いろいろ。人の価値観もいろいろですが、
基本的に人間が生きていくためにはある程度の収入が必要になります。
それが難しいとどうなるか?
高学歴でありながらも、犯罪者となり、転落する人。
法曹難民、海外留学帰国難民、引きこもり、
あるいは結婚してもパートナーが無職などなど・・・
世の中にはいわゆる成功者の言葉ばかりがあふれていますが、
人生には失敗はつきもの。
その失敗を教訓として生かせればいいと思う次第。
また昭和世代は努力、根性、忍耐でなんとかなるというような精神論が
幅を効かせていたものですが、いまは違う。
例えば子を持つ親も「時代が変わった」という認識を持つ必要もあるでしょうね。
自己責任がどうのこうのと言う政治家もいますが、
では何のために税金を払っているのかを考える必要もあるでしょう。