

渋谷 百軒店(ひゃっけんだな)の名曲喫茶 “ライオン”。
週末の渋谷は歩道も商業施設もカフェも人でいっぱい。人間ばかり見てると疲れるので避難場所を探すが、もはや大型書店もない。
DISK UNION3店舗は空いてたが、のんびり出来るような場所ではないし。
ひょっとして比較的空いてるのではと思い、道玄坂の緩やかな坂を上がり百軒店の名曲喫茶“ライオン”の2階席へ。
ヴァイオリン協奏曲のようだが、もちろん誰の何という曲がかかっているのかさっぱり分からない。レコードをかける前と後に作曲家と演奏者名をアナウンスしてくれるが、どうせ知らない。なので、BGMとして聴き流しながら読書。
1時間ほどすると居合わせたお客さん3組とも退出され、2階席は自分一人に。
人混みに飽きて避難して来たつもりだったけど、いざ周囲から人の気配が失くなると不思議なもので何かもの寂しい気になる。
こちらのお店、出入り口がもう一つあるという噂を聞いた。
ということは、その(あまり知られていない)入口から店に入れば、常連客(または通ぶった客)のように大きな顔を出来るのでは?
で、店の周囲を一通り探してみたけど見つからない。
後ほどお店のスタッフに尋ねると教えてくれた。勝手口のような簡素なものかと思ってたら、一応ちゃんとした入口の体裁になってる。
しかし、こんな細い路地の奥では、普通は気が付かないよなぁ。
〈日本昔話〉
かつて「しぶや百軒店」のごく狭い区域にはいい音楽の店がたくさんあった。
ジャズなら、
・BLAKEY(フリージャズ中心。大音量でガンガンかかってた。今思うと何故この店名だったのか分からない)
・音楽館
・SWING(宇田川町に移転する前)
ロックなら、
・ブラック・ホーク
・BYG(今も健在)
クラシックなら
・ライオン
百軒店地区ではないが、ごく近くにジャズのGeniusやDuet、クラシックのカノンなど。
これらは日中(店によっては午前中)からやっていた店。バータイプの店もあったらしいが、当時はチャージ料金がかかる高級(?)な店には縁がなかった。
他に、その頃から今でも続いている店はカレーのムルギー、ストリップの道頓堀劇場、町中華の喜楽、(当時は知らなかったが)お好み焼きの たるや。
延々と続く渋谷駅周辺の再開発。
この辺り、百軒店~円山町の一帯も再開発の総仕上げとして近い将来に消えてゆく。こんな起伏に富んだ小高い丘が、効率的な大規模開発に適してるとは思えないけれど………
渋谷は地名通り「谷底」に向かって出来た街。谷に流れ込む川はほとんどが地下に潜り、現在では地表から見える水の流れはごくわずか。
道玄坂の坂を上がって渋谷駅の方を振り返ると、ずいぶん高低差があることがよく分かる。
「しぶや百軒店」は、百貨店のように多くの店が集まった地を表す名称。
大昔、谷の底の位置に出来た渋谷駅がようやく賑わうようになるまでは、都電の停留所があった百軒店が渋谷の中心地だった。








