

AIの急激な進化。
SNSで目にするイラストや絵、動画など、AIなのか人力なのか区別がつかないケースが増えた。
少し前までは、輪郭がくっきりし過ぎていたりどこか不自然さを感じたりと違和感を覚えて見分けることが出来たが、今はもう判別出来ない。
人間の目というか感覚というのは本来は実に精妙なもので、SNSに氾濫する実在の女性たちがナチュラルな美しさなのか整形美女なのかは一発で見分けがつく(目元や顎に感じる不自然さ)。
しかし、これがAI加工またはまるごとAIとなるともう分からない。
AIと書籍。
取次大手の日販がAI開発企業アンソロピックに大量の書籍を販売していたことが話題になったが、他にもAI関連企業が大量注文でオンライン古書店を狙い打ちしているらしい。
書籍を大量に購入し → スキャンしてAIに喰わせ → 書籍自体は廃棄。
注文を受けた古書店によって対応は異なるようだが、法的な規制は無いわけだし通常の営業活動の一環として販売することに問題はない。
現在のところは一般に流通している書籍が対象らしく、“初版本"といった付加価値のあるものには興味がないようなので、実害は無いとも言える。
ところが、ひと口に書籍といっても中身は玉石混淆。まるっきり誤った内容の書籍ももちろんある。
特に歴史関連の書などで新発見の史料を用いた新説を披露する際は、先行研究者の論をまず引用しそれに対する異論の根拠をいちいちくどいほど述べる(読者にとっては最も退屈な部分であり結論だけを知りたい)。
これは専門分野の研究者たちの属する世界があまりに狭いため様々な配慮(?)を必要とするからだろうが、それだけ研究者どうしの相互監視が強い(強すぎる)ことにより、明らかに間違った見解・トンデモ説が流布することを防いで来たと思う。
しかしAIにより、まともな内容の書籍と出鱈目な内容の書籍が等価に扱われることになってゆくのではないか。そしてその中から抽出されたAIによる見解が果たして正しいものなのかどうか、誰が正確に判断出来るのだろう。
AIは人間がコントロール出来ない世界へとどんどん進んでしまう。

