服屋さんだ

 

彼女は不思議な人だった

 

細っこい腰してるわねぇ

 

煙草の煙を吐き出しながら彼女は言った

 

いつも煙草を吸ってる女性だった

 

もっとも数回しか会ったことはないから

 

それは事実ではないかもしれない

 

仕事のときにだけ煙草を吸うのかもしれない

 

腰は大切にしなきゃダメよ

 

メジャーをするする伸ばしながら彼女は言った

 

しっかりしてないと

 

そう言いながらメジャーを私の腰に巻きつけた

 

赤ちゃんツクルのにもウムのにも

 

メモリを見ながら私に言った

 

しっかりしてないと

 

私の目を見て彼女は言った

 

服屋さんだ

 

メジャーをするすると巻き戻すと

 

彼女は私の腰を叩いた

 

いろんなもの支えてるのよ

 

腰がないと何もできないんだから

 

 

服屋さんだ

 

私のウエディングドレスを作った

 

不思議な女性だ

 

腰がないと何もできないんだから

 

いろんなもの支えていくのよ