ピアニストはヘップバーンがお好き | 晴耕雨邪図(せいこううJAZZ)

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早期セミリタイアを満喫すべく千葉県外房の某所に移住しJAZZレコードと自家焙煎珈琲に興じる日々

事の始まりは「My Fair Lady」なのだが、バーナード・ショーが 1913年に発表した戯曲が元ネタのミュージカルを題材としたジャズレコードはピアニストに人気の様で、有名なところではOscar Peterson(1958年)やBilly Taylor(1957年)が演ってるけど、真打ちはやはりドラマーShelly Manneと相場は決まっている。


ジャズファンには解説無用の1956年録音のピアノトリオの名作で、リーダーManneのドラム、Andre Previnのピアノ、Leroy Vinnegarのベースの三位一体のプレイを敏腕録音技師であるRoy DuNannの冴えわたった匠の技で昇華させた1枚!
DuNannクレジットのコンポラ盤は、可能なら是非オリジナル盤で聴いて頂きたい。眼(耳)からウロコなので('ω')ノ


ちなみにManneの同レーベルでの同メンツのピアノトリオは↑もあるのだが、これら含む3枚が「Manneコンポラぴあのとりお3部作」だったという事に、今回のブログネタの為レコ棚行って確認して初めて知った今日この頃(笑)


さてさて何度かリメイクされてきたミュージカル「My Fair Lady」だが、1964年の映画化で歴史的大人気作品が公開される。主演女優は陽性、ではなく妖精オードリーヘップバーン。

結果同年のアカデミー賞主要8部門を独占する事になるのだが、「クソッ、俺の専売特許奪いやがって。世間にMy Fair Ladyって言ったら俺だってコト再度周知させてやるゼ」と息巻いたManne、同年1964年に2度目のMy Fair Lady作品録音。

前回のアルバムでの収録曲は網羅+数曲、J.シェルドンやI.クラールのヴォーカル等も含むオケ編成。
が、出来としては映画に便乗した程度でしか無かった。。

一方前掲のコンポラMy Fair Lady名作にピアニストとして参加したAndre Previnは違うな。
チャンス到来とばかりにこれも映画と同年の1964年、ピアノトリオ+ギターの小コンボでさり気なく録音。
しかも金に物を言わせて(笑)、主演女優と2ショットの表ジャケ!

さすがジャズ界の巨人、通称アンドレ・ザ・ジャイアント(笑)

自身の名盤「King Size」の様なゴリゴリ系ではなく、軽やかなスウィング感がオサレ!
しかし1953年の「ローマの休日」でアカデミー主演女優賞を取って以降売れっ子人気女優となったヘップバーンと2ショットジャケを撮る為に金満プレヴィンは幾ら費やしたんだろう?(笑)

P.S.僕の好きなピアニストのBarbara Carrollもヘップバーン主演映画の「Funny Face」を題材としたアルバム録音しててジャケにはヘップバーン映ってるけど、これはレコード会社であるVERVEの意図した物であろうね。