10 BABYMETAL BUDOKAN Ⅶ レポート | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日3月15日は、2016年、オーストリアのフェスROCK IN VIENNAに2年連続で出演することが発表され、2017年、映像作品『Live at Tokyo Dome』のトレイラーが公開され、2021年、10 BABYMETAL BUDOKAN Ⅶが行われた日DEATH。

詳しいライブレポートは明日まとめて行うことにして、とりあえずセットリストとハイライトだけ。


<2021年3月15日10 BABYMETAL BUDOKAN DOOMSDAY-Ⅶ>


01.In the Name of
02.Distortion
03.PAPAYA
04.ギミチョコ
05.ド・キ・ド・キ☆モーニング
06.BxMxC
07.Brand New Day
08.メギツネ
09.KARATE
10.ヘドバンギャー!!
11.Road of Resistance
(アンコール)
12.THE ONE
13.イジメ、ダメ、ゼッタイ
アベンジャー:岡崎百々子
神バンド:ISAO(南西=下手G)、BOH(北西=B)、青山秀樹(北東=D)、大村孝佳(南東=上手G)

ぼくは、見損ねたⅤ-Ⅵの「BABYMETAL DEATHTOPIA」~「イジメ、ダメ、ゼッタイ」のオープニングを期待していたのだが、KOBAMETALの「前説」に続いて流れたプレリュードは、「In the Name of」のもので、「紙芝居」で、世界がDYATOPIAに破壊されたこと、「だが我々は諦めない」ことが英語で語られると、8人のキツネ面をかぶった男たちが松明を持って現れ、パイロに火をつけた。
東に岡崎百々子、西にMOAMETAL、南にSUMETALが錫杖を持って登場。
外周花道の側面、中央ステージの側面、ステージ上方の八角スクリーンが炎に包まれ、イントロが盛り上がると、Djent風のギターフレーズに続いて、「♪ドンドコドンドン、ドンドコドンドン…」と「In the Name of」が始まるというオープニングは、Ⅰ~Ⅳと全く同じだった。
以降、5曲目まではⅠ~Ⅳと全く同じだったが、そのあとのインターリュードは、初めて聴くもので、何が始まるのかと思っていたら「BxMxC」だった。
予兆はあった。
ぼくが武道館に入場したのは17:45頃だったが、そこで流れていたBGMはeRaの「AMENO」だった。知ってる人は知ってると思うが、2012年4月、BABYMETALが単体として初めて「第2回アイドル横丁祭り」に出演したとき、「BMD」のプレリュードのような“出囃子”がなかったので、使ったのがこの曲だった。宗教的な内容を持つラテン語のプログレ楽曲を、メタルをやらされてる最年少アイドルの“出囃子”に使うあたり、KOBAMETALの音楽偏差値の高さを示しているわけだが、まあ、その曲が、2021年の10BABYMETAL BUDOKANのⅦで出たわけだ。
そして、その後はSLIPKNOTの「PEOPLE=SHIT」(『IOWA』収録)、KOЯNの「DEAD」(『ISSUES』収録)などのサイコなラップメタル楽曲が続いた。
いつものベビメタなら、METALLICAやDRAGON FORCEやSABATONのスラッシュ~パワーメタル系の楽曲で、雰囲気を盛り上げるのだが、今日に限っては、ラップメタル~Nu-METAL偏重である。
Rage Against the Machineに至っては「PEOPLE OF THE SUN」、「BULLS ON PARADE」(いずれも『EVIL EMPIRE』収録)と2曲も入った。
要するに、暗くてエクストリームなラップメタル気分を盛り上げてくれていたのだ。
この時点で、ぼくは「今日はBxMxCをやるんだな」とわかってしまった。
「BxMxC」は素晴らしかった。
前回も書いたが、10BABYMETAL BUDOKANでは、中央の八角ステージのフロアもスクリーンになっている。SU-がラップで歌うたびに、フロアスクリーンとサイドスクリーンに、漢字の多い日本語の歌詞が映っては消える。
SU-とスクリーンがシンクロしているのだ。
MOAと百々子のダンスは、武道館の中央ステージ仕様で、とても動きが大きく、汗と気合がほとばしっているような感じ。圧巻は、後半のSU-のアカペラ部分。
「メタルサイファ」という、この曲のテーマが、スクリーン、照明、レーザーによって増幅され、見ているぼくらの心を揺り動かす。チームベビメタの総力をあげた「表現」になっていた。
次の曲に至るインターリュードも聴きなれないものだったが、すぐに思い出した。
2020年1月25日のLEGEND METAL GALAXY@幕張メッセ初日の、「夜明け」の映像のバックに流れていた曲だ。だから、これは「Brand New Day」である。
これも、素晴らしかった。
最初、スモーク+レーザーショウだった、中央ステージのフロアスクリーンには、曲が始まるとカラフルなアブストラクトデザインが目まぐるしく映し出され、都会的な雰囲気を醸し出す。
SU-の歌は、ピッチに寸分の狂いもなく、伸びやかで訴えかけるような響きで、ぼくらの心に沁みわたった。この曲でも、スモーク・レーザー・映像が、SU-の歌とMOA・百々子のダンスと一体化しており、アミューズ=チームベビメタの「総合表現」になっていた。
生でこういうのを見てしまうと、テレビ画面の多人数「アイドル」のパフォーマンスなど、「しょせん一生懸命やっているだけの素人」に見えてしまう。
それはともかく、10 BABYMETAL BUDOKAN-DOOMS DAY-Ⅶは、Ⅰ~Ⅳの構成を再び繰り返しつつ、また『METAL GALAXY』収録曲2曲を披露してアクセントをつけたライブとなった。
Ⅷも同じセトリなのか、それともⅤ~Ⅵをもう一度再現するのか、ちょっとわからなくなってくる。
いずれにせよ、「BxMxC」「Brand New Day」の2曲だけでも、見る価値はあった。
あと、「Road of Resistance」間奏部のSU-のメッセージは以下のとおり。
「武道館のみなさん!BABYMETALは10周年を迎えることができました。みなさんのおかげです!本当にありがとうございます!」だった。
(明日に続く)