『ジャパメタの逆襲』 | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
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★今日のベビメタ
本日5月15日は、2018年、ジョージア州アトランタ@Tabernacle Atlanta公演が行われる日DEATH。

アトランタ公演は、現地時間5月15日19:00=日本時間5月16日9:00開演なので、今日は、とりあえずBABYMETALはDay Off。
そこで、山野車輪著『ジャパメタの逆襲』(扶桑社新書268)を取り上げてみたい。


出たばっかり(2018年5月1日発行)なので、きっと大きな書店の新書コーナーにあると思う。メイトさんにはゼッタイオススメである。
なにせ、「はじめに」の書き出しは、「2016年、BABYMETALのアルバム『Metal Resistance』が、坂本九以来53年ぶりに米ビルボード総合アルバムチャートで39位に入り…」から始まるし、第3章は「嬢メタルからBABYMETALへ」である。
BABYMETALとは何かを考えるときに、重要な示唆を与えてくれる一書である。
著者の山野車輪氏は1971年生まれ。本業はマンガ家で、『マンガ嫌韓流』、『「若者奴隷」時代』(以上、晋遊舎)、『なる☆まん』(辰巳出版)、『革命の地図 戦後左翼事件史』(イースト・プレス)など、社会問題にも切り込む著作を多数、ものしている。一方、へヴィメタルマニアとしても5チャンネルなど、ネットユーザーの間では有名人である。
さて、『ジャパメタの逆襲』の論点をぼくなりに要約すると、次のようになる。
①著者は、もともとリアルロボットアニメが好きで、その主題歌にハマった。
リアルロボットアニメの主題歌はLAZY(LOUDNESS)などメタルバンド界隈出身、あるいはV系のミュージシャンが担ってきた。だから、ジャパニーズメタルとジャパニメーションは同時代性をもって併存しており、オタク=ファン層もある程度合致する。
特に著者が好きだったのは1980年代の女性ヴォーカリストによるHR/HM風の主題歌だったが、埼玉連続少女殺害事件が起こり、オタクへの風当たりが強くなり、アニメ主題歌が好き、とは素直に言えなくなった。
②そこから国産メロスピ、日本的なメロディラインやコード進行のいわゆるクサメタル、ジャパメタや女性ヴォーカリストが大好きになった。最初に好きになったのは浜田麻里である。LOUDNESS、アンセムなどのジャパニーズメタルと、この様式のジャパメタは、厳密には違う。だが、浜田麻里、本城美沙子、SHOW-YA、“歌謡メタル・エンジェル”早川めぐみらが活躍した1985年頃にジャパメタはすでに完成しており、ジャーマンメタル=メロディックスピードメタルが世界的に認知されるのはその後、ハロウィーンの『Keeper of Seven Keys PartⅠ』(1987年)からである。
③日本のメタル界には洋楽信仰があり、国産バンドおよび女性ミュージシャンを下に見る風潮があった。だが、「メタル」が国内で認知されるのは、X-JAPAN『Blue Blood』、SHOW-YA『Outerlimits』、浜田麻里『Return to Myself』、聖飢魔Ⅱ『Worst』の4枚のアルバムが、次々にオリコンの上位にランクインした1989年である。これらは洋楽メタルファンから、“歌謡メタル”と揶揄されたが、社会的にはこれらにより「メタル」のイメージが定着した。だからこれがジャパメタの本流である。
④ジャパメタ~V系の音楽の素晴らしさは、ジャパニメーションやアニメタルを経て、世界的に認知された。現在のX-Japanや「V-Kei」への敬意、BABYMETALや嬢メタル、ラウド系アイドルの世界的活躍も、これがベースとなっている。メロスピ蔑視、国産バンド蔑視、女性バンド蔑視のメタル界を覆してくれたBABYMETALには、感謝の意を表したい。
というもの。誤読だったり、抜けてたりしたらごめんなさい。
特に①に関しては、これまで主要なメタル音楽誌やロック評論家の誰も、ちゃんと分析していなかったメタル史の一面であり、著者オリジナルの論点である。
論旨は首尾一貫して、日本固有のメタル様式であるジャパメタの素晴らしさを再認識させるもので、『ジャパメタの逆襲』というタイトルにウソ偽りはない。
その愛の強さは、例えば次のような文章に如実に感じられる。

―『ジャパメタの逆襲』P.182~183より引用―
筆者が30年前から好きで追い続けてきた国産女性ヴォーカル歌謡メタルなどは、そもそもへヴィメタルということで、一般人から偏見の目で見られてきた。そして国産メタルは洋楽メタラーから一段低いものとされ、しかも女性ミュージシャンは男尊女卑の考え方により男性から劣るものとみなされ、さらに歌謡曲やアニソンのようなメロディの強い音楽性は批判的に見られていた。
つまり、筆者の好みは、一般人から偏見の目で見られ、メタル・カーストでは最下層に位置付けられ、とことんまでバカにされていたのだ。
だがしかし!2010年からの嬢メタルの盛り上がりとBABYMETALの世界的成功、そしてラウド系アイドルの勃興により、これまで虐げられ続けてきた国産女性ヴォーカル歌謡メタルは、大きく花開いた。いやはやビックリである。
とりあえず今言えることは、「30年間追いかけ続けてきて良かった!」
―引用終わり―

拍手。敬礼。祝!
ジャパメタ、国産バンド、女性ミュージシャンが、インターネット時代になって、“権威ある”音楽雑誌の論調や音楽評論家の「洋楽至上主義」のくびきから解放され、世界的に“Rising”しているのは紛れもない事実である。
巻末には、「このジャパメタ臭に悶絶しろ!名盤10選」という章と、JAM Projectの景山ヒロノブ氏との対談も付いている。
著者の喜びは、一回り年上で、アニメやマンガを同時代的に見てきたわけでもなく、アマチュアHRバンドのギタリストでありながら、1980年代のメタルブームをしり目にフュージョン~ジャズ系に走ったぼくにも共有できる。
ぼくもブルージーで玄人筋の評価が高いレッドツェッペリンではなく、ダサいといわれたリッチー命、速弾き命のディープパープル~レインボー派だったからだ。
ちなみに、ぼくの中学時代のバンドでベースをやっていたK君は、LAZYのライバルといわれたロミオというアイドルバンドに加入して、ハローキティのテーマソングを歌い、のちにプロのロックギタリストとなって日本武道館にも立った。今も現役である。
高校は別々だったが、ぼくはK君に「おまえもパープル派だろう」と誘われて彼が立ち上げたHRバンドに入り、アマチュアとしてロックフェスにも出た。そのまま彼と行動を共にしていたら、全然別の人生だっただろう。K君の名前を見ると、胸が締めつけられる。ジャパニーズメタル、アニソンメタルの歴史は他人ごとではない。
『ジャパメタの逆襲』に戻ると、BABYMETALに関しては、P.174「2010年にさくら学園の重音部所属のユニットとして結成された」とあるが、「さくら学院」であり、重音部には他に所属ユニットはないので、「重音部として結成された」だろう。
アニメファン=オタクと、メタルファンと、サブジャンルとしてのジャパメタ好きと、女性メタル系ヴォーカルファンは、微妙に違いがありつつ、共通する点も多々ある。それに「親目線で成長を応援する」アイドルファンが加わったのがBABYMETALファンである。
そしていつの日か、嬢メタルやラウド系アイドルだけを集めたBABYMETALフェスが実現するのをぼくらは夢見ている。

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