胸糞 | インスタントジョンソン じゃいオフィシャルブログ『マルいアタマをぐちゃぐちゃにする』powered by Ameba

胸糞

7年前くらいかな。


コロナ前ではあった。


知り合いの紹介でとある1人の男性と知り合った。


初見で遊び人と分かるような雰囲気。


カールスモーキー石井さんが着てそうな白い毛皮のコートを羽織っていた。


髪の毛も金髪で、長身でイケメンの部類に入る。


連絡先を交換した。


1ヶ月も経たない頃、その男性から、自分の誕生日パーティーに招待しますので来ませんか?とLINEが。


行けたら顔出しますと返信した。


そして誕生日パーティー当日。僕は遅れながらも時間を空けて、会場である銀座のクラブへと向かった。


会場内に入ると、人に触れずには歩けないほど人がひしめき合っている。


DJが音楽を爆音で流し、参加者はグラスを待ちわちゃわちゃしている。大盛り上がりだ。


そこは僕にとって居心地の良い場所ではない。


そういう場所に行くと、「静かな湖畔に行きたい」と思ってしまう。


僕は奥のVIP席に通され、着席する。


8人くらいが座れる席で、真ん中にテーブルがあり、そのテーブルをおしゃれなソファが囲んでいる。


そこにとある1組の男女が隣同士で座っていた。


違和感を覚えた。


女性はいわゆる港区女子的な派手めで元気で明るい雰囲気。


その女性は隣の男性を「私の彼氏!」と紹介した。


その男性は終始俯き加減で口数も少なく、このようなクラブには似合わないような地味なおじさん。


カバンを襷掛けしていて、格好もお世辞にもおしゃれとは言えない、ハッキリ言えばダサい。


普通に見れば、その2人はお似合いと言えないどころか、なぜこの2人に接点が?と思えるような感じ。


僕は微笑ましかった。


きっと、このおじさんは優しくて、派手な女性はきっと彼のそんなところを好きになったんだろう。


そこから1、2時間が経ち、誕生日パーティーは終わりを迎えた。


誕生日の男が先ほどの彼女に目配せをした。


女性は「◯◯くん、お会計お願い、お金持ってきたよね?」と彼氏に言う。


主役の彼は、おじさんの前に伝票を持ってくる。


そのテーブルのお会計?いや、会場費?


お会計は250万円くらいだったかな。


そのおじさんは特に大きなリアクションをすることもなく、襷掛けしていたバックから札束を出した。


僕には、主役の男とおじさんの彼女と言っていた女がおじさんを騙してるようにしか見えなかった。


いや、おそらくそうだろう。


「おじさん!騙されてるよ!こんな女と付き合っちゃダメだ!こいつは悪い女だ!」


言いたい気持ちもあったが、騙される方も非がないわけではない。


もしかしたら、騙されててもいい、それでもその子と時間を共にしたいと思っている可能性もある。


ただ、とにかく気持ちが悪かった。


僕は、もう2度とその人の誕生日パーティーに行くことはない。


何かに誘われても行くことはないだろうと胸糞悪くしながら会場を後にした。