巡り合わせ
昔、ひょんなことからとある女性と出会った。
その女性と飲み会をしようという話になり、3対3の飲み会を企画した。
僕は友達2人を誘い、お店を予約した。
当日、その店に僕と友達2人がやってきて男3人が揃った。
ところが、約束の時間になっても女性は誰1人来ない。
30分、1時間、2時間、待てど暮らせど女性が現れることはなかった。
連絡してもその女性は電話に出ることもなかった。
僕は友達に謝罪しながら、男3人でそれなりにその場を楽しんだ。
3時間くらい経った頃、僕と約束してた女の子が突然1人で現れた。
眼には涙が光っていた。
聞くところによると、タクシーに携帯電話を忘れてしまい、女友達とも連絡が出来ず、僕とも連絡が取れず、店の場所も携帯電話が無いと分からずということで、身動きが取れなかったらしい。
四苦八苦しながら、やっとの思いで携帯電話を手に入れることが出来、3時間後にここに辿り着いたということだった。
僕らはその彼女をイジったり、慰めたりしながら数時間4人で楽しんだ。
よく分からない会になってしまったが、それはそれで楽しかった。
もう7年以上前の話だ。
つい1週間くらい前にその時誘った友達からひさしぶりにLINEが来た。
「お話しがあります」
その一言で僕は全てを察した。
彼は、その時携帯電話を忘れて泣きながら現れた女性と結婚することになったのだ。
「じゃいさんのおかげで出逢うことが出来たので」
と感謝された。
僕は自分のことのように嬉しかった。
本当にめでたい。
僕がキッカケで出会い、結婚までいった人はおそらく初めてだ。
もちろん自分のおかげだなんてことは思わない。
人の出会いは面白い。
誰と知り合うか?誰と繋がるかで人生は大きく変わる。
その連続だろう。
もし僕がその彼女と出会わなければ、その飲み会に別の人を誘ってたら、携帯電話がその日に見つからなければ、
この結婚はなかったかもしれない。
別の形でももしかしたらその2人は出会っていたかもしれない。
僕が妻と会えたことも、相方と出会ったことも、僕の今知る周りの人に出会えたことも、偶然のことだ。
誘いを断っていたら、一本違う電車に乗っていたら、雨が降ってなかったら、真っ直ぐ帰ってたら、犬を飼っていなければ、受験に落ちてたら、違う場所に旅行に行っていたら、あの日税務署の人が来なければ、
人生は選択の連続で、その選択によって本来は枝分かれしてそうな天文学的数の未来が一本になっている。
タラレバの未来は見ることが出来ない。
あの時ああしてればどうなってたかなんて誰にも分からない。
中には、あの人と出会わなければ私は幸せだった。
あいつに会ったおかげで地獄に落ちた。
なんてマイナスな運命もあるだろう。
結婚はハッピーだが、結婚しただけでハッピーなわけではない。
この後2人が築き上げていくものによってまたその結婚、家庭がどんな彩りになるかが決まるだろう。
まああの2人なら大丈夫だろう!
幸せになってね!
結婚おめでとう!