キングオブコント2014 | インスタントジョンソン じゃいオフィシャルブログ『マルいアタマをぐちゃぐちゃにする』powered by Ameba

キングオブコント2014

今年も感想を書くことに。

トホホ。

行けると思っていたのだが。

①シソンヌ
彼らは初めてのネタを見たときから気になっていたコンビ。まだシソンヌという名前も知らなかった頃だ。そして、2回目見た時にそれは確信に変わった。センスがある!面白いと。ほぼ面識がなかったジローちゃんにツイッターで単独ライブ行きたいんだけどと送り、実際見に行ったほど。前例はなかったことだ。1本目も2本目もそうだけど、圧倒的な演技力。あのキャラに豹変する力は一流の役者レベルだと思う。得意なキャラとかではなく、どんなキャラでもこなせる。そしてそれが面白い。そしてツッコミが心地いい。個人的に一番好きなツッコミの強さだ。二人のバランスが絶妙。ネタに関して言えば、ボケというボケはなく、人間模様で笑いを生んでいるのだから、他の人が真似しようと思っても出来ないネタだ。1本目と2本目のオチが繋がってるという説もあるが、そこはどうでもいい。1本目のネタの途中で車の音が入ってたらまたちょっと見方が変わるかもだけど、そこは評価とは対象外。力でねじ伏せた優勝というイメージ。

②巨匠
本当に接戦だった。オジサンでネタを作ってください!と言われたような対戦は偶然とは言えいい演出になってて良かった。リアルvsシュールだったが、巨匠の世界感は良かった。薄汚れたファンタジーとでもいうのか、新たなるジャンルはコントとしては凄くハマる。欲を言えば、子供のセリフにエッジが効いてるものがちょっとでもあれば、また結果は変わってたかも。

③ラバーガール
シソンヌとは真逆のボケの連発。設定も凝ったものではなく、ボケで勝負している。そしてそのボケがどれも秀逸。飄々としたボケと淡々としたツッコミが透明感のあるコントに仕上げている。やっぱりこういうネタがないと大会も寂しくなる。お笑いって本来こうだよなぁと改めて思わせてくれた。視聴者ウケは1番なんじゃないかと思いました。1本目の値札のボケは使いたくなるくらい素晴らしいボケ。

④リンゴスター
設定ではこの日1番良かった設定。まだ経験も浅く、若い彼らはだったが、将来性はかなり高いだろう。うちらは2年目?であんなネタは作れなかったもん。セリフも外れなく良くて、凄く面白かった。負けたのは経験の差だけじゃないかな?と思うくらいネタは素晴らしかった。この日のシナリオ大賞を捧げたい。

⑤ラブレターズ
手術する少年と野球選手という設定はよくあり、うちらも作ったが、また角度を変えてきた感じは面白かった。少年の熱演と、野球選手のいやらしさがバランス良くて、ライブ感が凄くあった。ネタ尺の都合もあるとは思うが、少年がツッコミに変わるまでもうちょっとストロークがあるともっと笑いになってたと思う。審査方法が変わって得点差が出たが、今までの点数方式なら結構高得点だったと思う。

⑥犬の心
1本目のマジックからのあの展開は見事!本筋とは関係ない散りばめられたオプションボケがコントに厚みを付けていて更にパワーアップしていた。この日1、2を争うくらいのネタだった。というより、今年見た中でも1、2を争うくらいのネタ。ラブレターズは組合せに恵まれなかったというくらい犬の心のコントが素晴らしかった。2本目も面白かったが、1本目が良すぎてハードルを上げた感があるかな。芸歴も長いし、もっともっと面白いネタがありそうで来年以降も台風の目になりそう。目の上のたんこぶにもなりそう。

⑦バンビーノ
準決勝まで彼らの存在を全く知らなかった。うちの5歳の息子に、お笑い芸人の中で1番面白いと言わせたのがバンビーノの1本目のコント。世界進出目指していると言っていたが、本当に世界に通用するネタだと思う。ネタ中、審査員席の僕の後ろで『凄いのが現れた』という声が聞こえた。自分の心の声のようだった。2本目もまた彼らの味をふんだんに出したコントで、あれを4分持たせるのが凄い。一体あのゲームは何面まであるのだろう?

⑧さらば青春の光
これまたオッサンのコント。去年のアルコ&ピースの件もあるのでヒヤヒヤしたところもあったが、笑わせどころはそこじゃないのが凄い。彼らのコントは、目の付け所というか、発想が面白い。3回連続決勝進出なんて、優勝よりも難しいんじゃないかな?決勝行けなかったチームでも面白い人達だらけだから、彼らの実力は大阪桐蔭レベル。もう嫉妬すら覚えるわ。

⑨チョコレートプラネット
個人的にはこの日1番のネタ。準決勝でも見たけど、何度見ても笑える。長田のあういう感じは本当に上手いよなぁ。他のネタでも見たことがあるけど、あの自然な軽い感じの演技が彼の強力な武器なんだろう。誰かが客がいないような演技って言ってたけど、まさにその通り。凄く自然。受け手が一切ツッコまずにその世界感を肯定している。オチは賛否あったが、個人的には好きだ。10000円払って食べるほど大好きなポテチはさぞかし美味しいだろうな。2本目は映像を使ったコントのお手本となるような作品で、名前とタイトルにセンスを感じる。当て字だけで2曲いけるのが凄い。もちろん色んなボケのパターンはあったが、基本的には当て字ボケ。でも長く感じなかった。

⑩アキナ
サブリミナル的に耳に心地よく入ってくる『取れへん』が徐々に面白くなってくる。大人と子供の関係を凝縮したようなネタをボールが挟まったということだけで表現しているのは凄い。彼らは本当に初見だったが、他のネタも見てみたい。


総評
全体的に演技が上手。ネタのクオリティーも高い。決勝への壁は年々高くなっている気がする。1客としていっぱい笑わせてもらったと同時にいい刺激を貰った。そして色々偉そうに書きましたが、あくまで僕は敗者で彼らが勝者。下から目線です。

来年単独ライブをやろうと考えている。今まで好きなことをやっていたが、今回は4分尺のコントを量産しようと思っている。

あの舞台に立ちたい。