2022年 中国 全56話
チャンネル銀河にて視聴しました
両親の愛を知らず育つこと15年、正義感は強くもしたたかで計算高い奔放な少女に育ったヒロインと、一目でその少女を見染め、どんな時も自分の身をも顧みずヒロインを守り続ける一人の将軍の物語
そして、将軍には誰にも明かせない壮絶な過去があった
56話と大長編ですが、1話として退屈な回は無く、毎回面白く見ました
ほんとうに面白かったです
この大役を演じ切った、ウー・レイとチャオ・ルースーに心から拍手を送ります
素敵な作品をありがとうございました
あらすじと登場人物
ヒロインの名は程少商(四娘子)
娘(四娘子)/チャオ・ルースー
生まれてすぐに軍人の両親は戦地へ赴任
兄と双子の弟は伴われたものの、父親の生家に一人残された少商は、母親をよく思わない祖母と悪知恵の働く伯母に、ほったらかされて育つ
あばら家に放り込まれ、病気してもろくに手当てもしてもらえず、何の教育も与えられなかった少商は、人の愛情を解しない計算高く、へんに賢く研ぎ澄まされた感性の、およそ若い女の子らしくないしたたかな女の子に育つ
そんなある日小商は、悪事を働いた伯父を捕まえに来た凌不疑将軍に密かに籠の中からヒントを与え、伯父を逮捕する手助けをする
その機転と賢さに舌を巻いた凌不疑は、只者では無い籠の中の娘程少商に、強い関心を抱く
凌不疑/ウー・レイ
功を立て15年ぶりに都に戻って来た両親と兄弟たちとの再会により、少商はやっと普通の生活に戻る
程家の男性陣はみなユーモアがあり優しくて、少商をよく気遣ってくれ、すぐに少商と打ち解ける
しかし、母は違った
少商の母/ズン・リー
非常識で悪知恵の働く少商の性格にすぐに気付き、なんとか矯正しようと厳しく干渉し始める母に真っ向から反抗する少商
おまけに母は静かで控えめで学もある従姉の程姎をいたく気に入り可愛がるので、少商の心の傷は広がるばかりだ
↓彼女が良く出来た従姉、母のお気に入り、程姎
程姎(三娘子)/シュー・チャオ
それは灯会の祭りの日のこと
凌不疑は高台から側近二人と街の様子を偵察中であった
「あ、程家の四娘子だ」
側近の声にその方角を見た凌不疑に、輝くような愛くるしい笑顔の少商の姿が飛び込んで来た
程家の籠から出て来た若い娘は二人だけ
もう一人は大人しい娘だからこちらの落ち着きのない方が四娘子だと側近は言う
顔も合わせない初対面の時から気になった娘の姿を確認した凌不疑は満足そうに微笑んだ
この灯会で少商には後々縁のできる二人の男性との出会いもあった
当代一の秀才で眉目秀麗だが、口の悪さは天下一品の袁慎
袁慎/リー・ユンルイ
特別秀でたところがある訳では無いが、心優しく思い遣りがあり、純粋で一途な楼垚
楼垚/ユー・チョンエン
彼等もまたそれぞれの思いで、少商に心魅かれて行くことになる
そして三人三様に少商への思いを貫いて行く・・・
ネタバレ感想と俳優さんについて
少商はかようにガサツで奔放、特に我の強さはメガトン級なのに、秀でた男によくモテる
天真爛漫で裏が無く、言動は激しいがごく真っ当、頭の回転は天下一品、とにかく見ていて気持の良い少商は、おまけに美人と来ているからだろう
かくして郡主から名家の娘や果ては主君の娘たちまでが、少商に嫉妬して目の敵にし、少商は何度も罠に掛けられ酷い目に合う
でもやられたら倍返し、黙っていない少商は、相手が主君の娘であっても怯まない度胸の良さだ
時々はここまでやるんかいと突っ込みたくもなったけど
少商にはなにせ、国王文帝とその皇后と文帝の幼馴染の越妃という、国のトップ3の強力な後ろ盾が付いていた(笑)
娘たちの悪さはきちっと戒め、決して贔屓することのない出来たトップお三方は、仲良しでお互いに気遣いを忘れず高貴そのもの
特に少商は我が身を実の娘のように可愛がってくれる皇后を心から慕っていた
心優しき皇后/トン・レイ
母親の愛に飢えていた少商にとって、皇后は何より大切な存在だった
少商や凌不疑が普通では無い行動に出ても、王たちが味方についていてくれるので、いつも無事でいられたのは事実
これ逆だったら、とっくに二人共命は無いですハイ
また少商に好戦的だった娘たちも、急に改心したりして、根っからの悪人では無かったのだなと嬉しくなるシーンも多かった
少商の家族もみんな良い人ばかりですごく家族仲が良い
母と少商の心のわだかまりは月日と共に少しずつ雪解けを迎えて行く
一方凌不疑の幼い頃の記憶はあまりにも残酷
復讐するためにだけ生きて来た凌不疑にとって、少商は神様からの贈り物ではなかったろうか
自分の好む場所だと少商を連れて行った高台で、家々の灯が明るく輝くのを見ながら凌不疑は言う
「私の願いはこの中のたった一つの灯りになれたら
それが私の一番の願いだ」と
2022年の作品なのでウー・レイ君は撮影当時22歳くらいでしょうか?
立ち姿も見事でしたが、あのまったく贅肉の無い研ぎ澄まされたお顔だけ見ても、将軍の風格があると脱帽しました
ウー・レイ君、ほんと立派になられて
エディ・ボンの幼年時代を演じた「楊家将伝記」以来、可愛かったウー・レイ君をずっと見て来ましたが、ここまで立派になられるとは
アクションもまた見事なんです
一人で悪のナンバー2のいる城に一人で乗り込んで大軍と一人戦う場面のアクションがもうほんっと素晴らしかったです
あと最終回のアクションも迫力でした
身体能力が高いことは俳優としてすごく大きな強みです
演技力もあるし、これからのご活躍は心配のないところですが、そろそろ代表作がほしいところ
チャオ・ルースーはウー・レイより一つ年上なので、撮影時は23歳くらいの時でしょうか
コメディも上手にこなすチャオ・ルースーですが、こういう難しい役どころもサラッとこなしてしまう演技力に拍手です
チャオ・ルースーは同年代に敵なしで、ほんと引っ張りだこですが、納得です
悪女たちもみな心は純粋だったのか、改心する悪女たちが多くて嬉しかったです
しかし、最後の最後に思いもしなかった悪女が二人出て来てびっくり
ラスボス、あの前帝の側の生き残りの反乱、小者の割にはすごい反乱でしたが、これは最後ストーリーを盛り上げる為、アクションシーンが必要だったということでしょうか
しかし、少商に私は言いたい
凌不疑をもっと早く許してやってよ
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