2024年 韓国 MBC 全14話 
ディズニープラスにて視聴しました
物語は幼い子供のひき逃げ事件から始まります
見ていてなんとも眼をそむけたくなるような辛い幕開けです
そして間髪入れず展開される壮絶な復讐劇
それなのに不思議な事に、このドラマを最後まで見ると、爽やかさ、温かさ、穏やかさに包まれました
それはどうしてか
ぜひドラマを見て確かめて頂きたいです
キム・ナムジュさんの演技がとにかく素晴らしかったです
あらすじと登場人物
心理学の大学教授で人気作家でもあるウン・スヒョンは、多忙な毎日を送っていた
ウン・スヒョン/キム・ナムジュ
愛する夫スホとその間に生まれた一人息子ゴヌと三人、これ以上ない位幸せに暮らすスヒョンは仕事も順調で、最高に幸せな日々だった
スヒョンの夫カン・スホ/キム・ガンウ
そんなある日、ちょっとしたスキに息子の姿が見えなくなる
狂ったように探し回るスヒョンとスホ
そしてスヒョンが見たものは、無残に轢き殺された愛する息子の姿だった
犯人はすぐに出頭し罪を認めた
しかし、裁判で執行猶予が付けられた犯人は、刑に服することなく釈放されてしまう
合点の行かないスヒョンは、犯人にせめて息子に一言詫びて欲しいと泣いて訴えるが、犯人は詫びるどころか逆にゴヌのせいで迷惑しているのはこちらだと言い返して来た
全く反省の色が無い犯人に呆然とするスヒョン
このままではゴヌがあまりにも可哀想
母としてこのまま引き下がるわけには行かない
決意したスヒョンは、冷静にアクセルを全開させて犯人に向かって突進する
決して感情的になっての凶行では無かった
あくまでも冷静なスヒョンだった
ことの重要さを十分わかって凶行に及んだスヒョンは、一言の弁解もせず、判決を静かに受け入れ、６年間の刑務所暮らしを送る
刑期を終えたスヒョンは、まっすぐに向かったゴヌの墓前で、ある一人の青年から声を掛けられる
涙を流すスヒョンに彼は言った
そんな姿を見たらゴヌが悲しみますよ
ゴヌのことを知ってるこの青年はいったい何者なのか
クォン・ソンニュル/チャ・ウヌ
ソンニョルは、大統領候補であるキム・ジュンの下で働く手下の一人だった
門をちゃんと閉めたはずなのに、ゴヌはどうやって出て行ったのか
ずっと疑問に思っていたソヒョンは、ゴヌの死について調べ始める
ゴヌの死には何かほかの隠れた要因があるのでは
そして出て来た全ての出来事に繋がる先は、大統領候補で時の人、キム・ジュンだった・・・・
キム・ジュン/パク・ヒョックォン
ネタバレ感想と俳優さんについて
設定からいくといつもの韓国風のドロドロ復讐劇になりそうですが、このドラマは違ってました
それは偏に、心が広く公正で誰に対しても優しく、臆する事のないヒロインが、夫の裏切りや母の病気に心を痛めながらも、微動だにしない自己を持つ女性だったからでしょう
その主人公の確固たる言動が周りの人を動かして行き、周りの人達を変えて行くのです
道を誤りかけた若者を立ち返らせることが出来るのです
スヒョンを誤解していた義母たち周りの人達もスヒョンの生き様から学び人格が変化します
静かで癒される音楽も、ジーンと心に響きます
全くサスペンスっぽくない音楽で、そこがこのドラマにとてもよく合っていると思いました
ほんとキム・ナムジュさんは演技がお上手でスヒョンを完璧に演じられたと思います
夫役のキム・ガンウさんもいつもながらお上手です
心からスヒョンを愛していながら、一度だけ(ですよね?)間違いを犯してしまい、スヒョンとの間に溝が出来てしまいます
あんなに奥さんを愛しているのに、なんでそんな愚かなことをしたのか
その相手がスヒョンが本当の妹のように面倒を見て来たハン・ユリ
ユリもスヒョンと母が大好きで、その一度の過ちをずーっと後悔する訳ですが、ならなんでそんなことするねんと腹立ちました
ハン・ユリ/イム・セミ
イム・セミさんはこういうヒロインを裏切る役が多いんですよね
特に「天気がよければ会いに行きます」の時の役は最悪でした
だから例の写真見た時にすぐに相手は容易に推察できました
二人共ソヒョンが大好きなのに、この話はいるのかなと思ったけど、ソヒョンがソンニュルと親しくなることを考えると、作家さん的には必要なエピソードなのでしょうか?
ソヒョンとソンニュルとの間に男女間の感情は無く、そこがまた良かったです
チャ・ウヌくんも演技が達者になりましたね
子供の頃からの夢だった医者になってる最後の姿が晴れやかでとても似合っていました
ソヒョンと知り合っていなかったら彼はどうなっていただろうかと想像すると恐ろしいです
ラストでソヒョンは「お母さん」と呼ばれます
その美しいラストシーンをぜひぜひご自身の目で確かめて頂きたいです
おススメです
ワイルドなチャ・ウヌくんも素敵でした
画像お借りしています