2018年 中国 全54話
Netflixにて視聴しました
あらすじ
後漢末期、曹操により傀儡の如く支配されていた当時の皇帝献帝こと劉協は病の床に就いていた
そして余命幾ばくも無い状態を悟った劉協は、家臣の息子として隠れて育った双子の弟劉平に皇帝の座を譲り、漢王朝の再興を図るよう詔を残して世を去る
何も知らずに育った劉平は、いきなりの衝撃的な生い立ちに絶句するも否応も無く宮中に
その策略の中心人物は皇帝の遺志を継いだ妃、皇后伏寿
田舎の司馬家で大らかに育った劉平の物怖じしない優しさに戸惑いながら、伏寿は劉平に皇帝教育を施して行く
前帝の詔があるとは言え、真実を知る家臣はごく僅か
バレたらそれこそ漢王朝どころか二人の命も危ない
そんなスリリングな日々の中、急造の皇帝と実は兄嫁の立場である皇后は、お互いに少しずつ魅かれ合って行くのだった
登場人物と俳優さんについて
漢の皇帝献帝・劉協と劉平の二役を演じるのは、マー・ティエンユー
劉協&劉平/マー・ティエンユー
「古剣奇譚」で純粋で真っ正直な青年の役をされたのを記憶していますが、すごく綺麗な目の俳優さんで、やはりこの役のように純粋で一途な役がよくお似合いで、皇后と共に国や民を思う本物の皇帝に成長していく様を見事に演じ切られました
伏寿への思いが募る様子もとてもストレートに伝えるので、伏寿がドキマギするくらい
笑顔が屈託なくてほんと可愛いです
献帝の元に14歳で輿入れし、妻は要らぬ。同志となれ。と突き放されて、ただ献帝の遺志を全うすることを自らの人生の目的として生きて来た皇后伏寿役を演じているのは、レジーナ・ワン
皇后伏寿/レジーナ・ワン
献帝の身代わりとなった劉平のあまりの無防備さ、純粋さに最初は腹を立ててばかりの伏寿だったが、段々劉平の人となりに魅かれて行く
伏寿は劉平と、民を第一に思うという共通の願いを通して、献帝とでは感じ得なかった夫婦の絆を根底に育みながら、果敢に漢の国の復興のために立ち向かう
美しくもかっこいいあっぱれな皇后さま
レジーナ・ワンさんは「海上牧雲記」で一番心に残った俳優さんでした
悪役ではありましたが、私には一番感情移入して見ることのできた人物でした
「海上牧雲記」全75話、映像はすごく綺麗だったけど主役の皇太子初め何だかなぁ~な魅力の無い登場人物ばかりで、3つの予言が気になって最後までやっとこさで見たのに、その予言の種明かしは無くてうやむやなままで終わり、75話見たあの貴重な時間を返して~と言いたかった作品ですが、レジーナ・ワンさんを見れたのが唯一の収穫でありました
今回の皇后役は悪役の時には見られなかった、神々しいまでの美しさ、品の良さ、優しさ、凛とした佇まいに見とれてしまいました
何より心から信頼し合った劉平と伏寿の夫婦愛に感動しました
しかし、厳密に言えば兄嫁となる立場
いつの日かバレる日が来るかもしれない
その日を恐れるような二人では無いが、二人の綱渡りの日々は続く
献帝との双子として生まれた劉平は密かに儒学者の楊俊の息子楊平となるが、身柄はすぐに司馬家に預けられ、司馬家で兄の身代わりとなる18歳まで成長していた
司馬家では我が子のように愛情深く育てられ、特に次男の司馬懿とは本当の兄弟のように気心の知れた仲
そう、あの「三国志軍事同盟」の主役、司馬懿その人である
司馬懿・仲達/エルビス・ハン
同じ司馬懿でも作品が変わるとこんなイケメンに
役どころも最初から最後までカッコ良過ぎる
最後までブレずに弟分の劉平を守り抜き、一人の女性を愛し抜く司馬懿でした
その男の中の男、司馬懿に一途に愛されるのが唐瑛
唐瑛/ドン・ジェ
献帝の兄、亡き弘農王の妃で剣術の使い手である
司馬懿から初対面からアタックされるも、最初は鼻も引っかけなかったが、司馬懿の一途さにほだされ、やがて相思相愛の仲になる
こちらも相手が皇室の未亡人
一筋縄でいく恋路では無いけれど、最後までお互いにその思いを貫き通してお見事です
とにかく美男美女だらけの本作ですが、もう一組の大人の美男美女カップルもご紹介
こちらは曹操が誰よりも頼りにする軍師の郭祭酒
郭嘉・郭祭酒/サニー・ワン
曹操にしか天下統一は果たせないとの信念の下、曹操の軍師となって力を尽くす知る人ぞ知る神軍師
肺の病を患うも酒と女が大好きな反面、実は世の事を一途に思う非常に才長けた心の広い人物
皇帝が偽物では無いかと気付き、その真実を突き止める人物でもある
果たして彼は曹操にその真実を告げるのか
郭祭酒を演じるサニー・ワンさん、いやー、ゾクッとするような色気のある大人の魅力で満ち溢れてます
お肌がまたお綺麗で
その郭嘉が心から愛したのが、道中で拾ったと言う絶世の美女
貂蝉(架空の人物のようです)
貂蝉/ドン・シュアン
最初出て来た時はやたらなまめかしく色っぽい女性だなぁと思ったけれど、どうもそう見せて油断させている節がある
芸に秀で、踊りや琴の名手で、しかも剣の腕も立つ
戦争で親なし子になった子供たちの世話をしたり、危険を顧みず困った人を助けたりする情け深い女性だ
最初は曹操の事を聞き出すために郭祭酒に近付いたのかと思うし、頭の良い郭祭酒もそれを十分承知で貂蝉を傍に置いている
しかし、郭祭酒の懐の深さを知り、次第に隠し立てしなくなる貂蝉
大人の雰囲気の美しいお二人のシーンは見ててうっとりでした
まさか病身の郭祭酒より先に貂蝉の命が果てるとは
ここからは敵方、後漢の朝廷の実権を握る実力者、かの有名な曹
操
曹操/ツェー・クワンホウ
ツェー・クワンホウさんは時代劇でたくさん見てます
お上手だと思いますが、あそこまで目をむかなくてもといつも思います
権力を持てば人間皆こうなるよね~
疑い深く執念深い
分別があるように見せながら、ここぞと言う時には攻めて攻めて攻めまくり、相手を決して許さない
さすがは曹操
曹操の次男、曹丕役は「軍事同盟」で司馬懿の次男役を演じた、タン・ジェンツー、健次君
曹丕/タン・ジェンツー(檀健次)
なんでも本作の脚本は「軍事同盟」と同じ脚本家の作品だとか
それで最初物語の設定が軽いので軽い話かなと思っていたら、どんどん見応えのある作品になって行って、最後の最後まで引き込まれる脚本になってたことに納得しました
同じ三国志を題材にして、しかも同じような登場人物を使って、これだけ毛色の違う脚本が書けるというのはスゴイです
しかも2作ともとても面白いと来てます
多分健次君、「軍事同盟」での演技が認められて、今回の大役となったのかなと勝手に推測しました
今回もまた裏表ある複雑な性格の人物で、父親の愛を受けたい一心で駆けずり回る役でした
手の届かない年上の女性への思慕まで一緒だし
こういう難しい役をいつも上手に演じられるなぁと今回も感動しましたよ、健次君
アクションも上手いよね、健次君
楊修もまた「軍事同盟」同様に計算高さ天下一品(笑)
でも「軍事同盟」の楊修の方が魅力的で、私の好みでした
「軍事同盟」でもそうでしたが、本作にもただ自分さえ良ければ良いと言うような自分勝手な人物が出て来ません
もちろん支持するトップの言うことは全てイエスですが、自分の利益だけで動く人が出て来ず、見ていて気持ち良かったです
あの曹操の為なら何だってする満寵だって、最後の最後には代役と知りながら劉平を、心から陛下と敬っていて泣けました
54話と長編ですが、最初から最後まで怒涛の展開で飽きることなく見せてくれます
三国志が下敷きにありますが、フィクション色が濃く、ロマンス色も高く華やかです
何より美男美女がてんこ盛り
少し前の作品ではありますが、お時間ありましたら、ぜひぜひご覧ください
おススメです
相思相愛の二人・・なーんて
画像お借りしました