2021年中国 127分 2022年日本公開 ハートハートハートハート

 

「チーファの手紙」での演技がとても印象的だったチャン・ツィフォンちゃんの主演と聞いて見に行きました

 

1979年から2015年の長きに渡る中国の一人っ子政策の影響を、もろに受けた一人の少女が主人公

 

そして突然目の前に現れた弟との出会い

 

自分だったらどんな選択をするだろうか

 

いろいろ考えさせられながら、姉弟に感情移入して涙しながら、最後までしっかり見せてもらいました

 

良作ですキラキラ

 

 

ヒヨコタバレ満載あらすじですヒヨコ

 

本映画の主人公、アン・ラン

アン・ラン/チャン・ツィフォン

 

実家からは看護学校に入学と同時に自立し、今は看護婦の仕事の傍ら北京に出て医者になるべく大学院への進学のため、独学で勉強を続けている頑張り屋の若い女性だ

 

ある日警察から両親が交通事故にあったという知らせを受け現場に駆け付ける

 

無残に損壊した車内で見つかった家族写真には、両親と一人の男の子が写っていた

 

事故の原因は父親の心臓発作による運転ミスと判明

追突したトラックの運転手に罪が問われることは無かった

 

亡くなった両親の家に親戚一同が集まる

 

そこでアン・ランは初めて弟アン・ズーハンと対面する

 

アン・ズーハン/ダレン・キム

 

まだ6歳のズーハンは、事の次第が理解できていない

ママはどこ?と探している

 

ズーハンの今後の事について親戚一同は、久しぶりに実家に帰ったランに「実の姉なんだからランが引き取って育てるべきだ」と言い放つ

 

ランは抵抗する

 

なんで私が!!

私には私の計画がある

これから結婚して子供だって産む

この子は養子に出すことにするわ

 

親戚のおじさん、おばさんたちからは非難轟轟、罵詈雑言

それでもランは感情的になり、大声で抵抗する

 

なんで私なの!!

 

ランがそう言うのも無理は無かった

 

一人っ子政策の中生まれたのが娘で、父親はそれが許せなかった

 

どうしても息子がほしいランの父親は、ランに無理やり体の不自由なフリまでさせて、子供をもう一人産めるよう申請書を出すような、そんな非情な父親だった

 

成績の良かったランは医者になりたくて医者になるための大学を選んだ

しかし、父親は勝手に受験先を看護科に変えていた

 

それまで耐えに耐えていたランは、両親の元を去り、看護科を出て看護婦となった

しかも医者の投薬ミスも見つけるほど優秀な看護婦である

 

ランには5年来の恋人がいる

同じ病院で働く(白衣を着ているので多分医師)イケメンの彼氏だ

 

 

彼との仲は裕福な彼の両親も認めていて、いつでも結婚して家に来て欲しいと言ってくれている

 

 

彼の事は好きだけど、彼の両親と結婚して同居する気はランにはさらさらない

 

彼と共に北京に出て自らは医者になるために大学院に進学する

頑なにその考えしかないランだった

 

彼の妻になれば苦労もしなくて済みそうなのに、裕福な家だから弟だって引き取って育てることも可能だろうに、ランはわざわざ厳しい道を選ぼうとしていた

 

自分の事を認めてくれなかった父親への意地なんだろうか

自分が優秀な事を父親に見せつけたいのだろうか

父親はもうすでに亡くなっているのに

 

ランのプライドは子供の頃のまま、さほどに大きく傷ついていたのだろうと推察する

 

自分が身体障害者のフリをさせられて出した申請書が受理され、その結果授かった待望の息子、それがズーハン

 

ズーハンは両親の愛を一身に受けてわがままに育ったのだろう

 

人気キャラクターのリュックを持ち、ランが焼いた朝の食パンはちぎり捨て、肉まんじゃなきゃ食べないとごね続ける子だ

 

 

父親に疎まれて育った思い出しかないランは、そんなわがままなズーハンのやる事全てに腹が立つ

 

弟の養子先を探す中、おじさんの一人が自分が引き取ると言い出した

賭けマージャンを生業とする遊び人で、妻や子からは愛想尽かされ一人で暮らしているおじ、ウー・ドンフォンだ

 

ウー・ドンフォン/シャオ・ヤン

 

ランの両親の家を売って、その半分を自分にくれたら、ズーハンを引き取って育てると言うのだ

 

藁をも掴む気持で半信半疑ながらもウー・ドンフォンにズーハンを託して見るアン

 

しかし、数日たって様子を見に行って見ると、ウー・ドンファンはいつものように賭けマージャン

その傍で同じ年頃の子供たちと賭けマージャンをやっているズーハンを見つけて、血相を変えてズーハンを連れ帰るラン

 

血は水よりも濃し

 

ケンカばかりしながらも、ズーハンへの情が湧いてしまった事にランは気付く

 

ズーハンは自分を連れに来てくれたランをいつしか「お姉ちゃん」と呼んでいた

 

 

そんな時、良い養子先の話が持ち上がる

子供のいない裕福な夫婦から是非にと言う話だった

 

夫婦はズーハンを気に入る

上品な大人しい夫婦で何より裕福な家だからズーハンを大切にしてくれるに違いないとランは思い、ズーハンを養子にやる決心をする

 

一方だんだんランに心を開き、ランの傍にいたいと思うようになったズーハンは行きたくないと涙を流す

 

私にはやりたいことがあるの!

突き放されたズーハンは夫婦の元へ泣く泣く引き取られることになる

 

しかし、最初からランがズーハンを育てるべきだと言ってたおばのアン・ロンワンが、ズーハンが幼稚園で起こした小さな暴力沙汰をネタにしてあの子は乱暴ものだと夫婦に電話を入れたために、養子の話はおじゃんになる

 

アン・ロンワン/ジュー・ユエンユエン

 

怒っておばの家を訪ねたランにおばアン・ロンワンは買って来たばかりのスイカを食べさせる

 

スイカを半分して真ん中の甘く美味しいところをスプーンで何度もくり抜いてランのお皿に取ってくれるおば

 

おばが優しい人で、ランの事を心から思ってくれていることが伝わって来る素敵なシーンだ

 

おばは自分が弟たちのために犠牲にならざるを得なかった昔のことをランに話始める

 

家に飾られているマトリョーシカ人形を手にしながら、本当はロシア語の勉強をしたかったと今まで誰にも言わなかった自分の本当の気持を吐露し始めるおば

 

一昔前までの日本もそうでした

男尊女卑の習わしは日本同様中国でも色濃く残っているようです

 

だからラン、あなたは自分の生きたいように生きなさい

ズーハンのことは何とかするから

 

おばの優しい言葉に涙するランは、深々とお辞儀して去っていく

 

ズーハンの面倒を見ながら勉強に励むラン

ランは病院でちょっとしたいざこざがあり、北京行きも決めていたので病院をすでに辞めていた

 

いつまでたっても北京に行く気のない恋人とも別れていた

 

今度はそんな姉を心配するズーハンが行動に移す

 

幼稚園でケガをさせた女の子に電話を代わってもらい、自分を引き取っても良いと言ってくれていた夫婦に、自分が暴力的でないことを認めさせ、養子の話がまだ生きているのかを確認するズーハン

北京で勉強したいと頑張ってる姉の足を引っ張りたくないズーハンは、お姉ちゃんの未来のことを考えて、自ら養子に行く道を選ぶ

 

ズーハンが新しい家族に引き取られて若干の日が流れ、ランが北京に発つ日が近づく

その前にズーハンに会いに家にあるおもちゃを持って行くラン

 

両親はズーハンをベランダに出して、ランを居間に通した

 

ガラス越しに見えるズーハンは、高そうな服を着て、ピカピカのおもちゃやボールに囲まれてはいたが、表情が暗い

お姉ちゃんの顔が見たい、でも見れない・・そんな表情だ

両親から何か言われたのだろうか

 

両親はランにできればサインしてほしいと、ある誓約書を見せる

 

一生ズーハンとは会わないという誓約書だった

 

わかりましたとサインしようとしたランだったが、いざサインしようとすると涙がこみ上げて来る

 

サインしようとしても手が躊躇する

 

ズーハンともう二度と会えないなんて

幸せそうに見えないズーハンを、この家に置いて行く訳にはいかない

 

この時ランはズーハンと共に生きることを選択する

 

ズーハン、この古いボールで外で遊ぼう!

 

ピカピカのボールを投げ捨てて、お姉ちゃんに笑顔で駆け寄るズーハン

 

雨の中二人は笑いながらボールを追って駆け抜けて行く

 

 

これからの二人にはどれだけ大変なことが待ち受けているのだろう

 

この時の選択をもしかしたらランが後悔する日が来るかもしれない

 

でも希望もあるはずだ

姉と弟、二人で幸せになる道がきっとあるはずだ

 

前途多難ではあるけれど、二人ならきっとうまく行くのではないか

 

否、行ってほしい

 

そう思いながらエンドマークを見届けました

 

 

とにかくこの姉弟役を演じた二人の若い俳優たちが素晴らしいラブ

 

拍手拍手拍手拍手拍手

 

キラキラチャン・ツィフォン&ダレン・キムキラキラ

 

 

 

放蕩者のおじさんも、姉として弟を育てるのは義務だと押し付けて来るおばさんも、根はとっても良い人なんですよね

 

おじさんがお父さんだったら良かったとランが言うシーンがあるけれど、あれはランの本心だと思います

 

経済力はあり、世間的には認められた父親だったけど、冷たくされた思い出しかない実の父より、放蕩者でだらしないけど、人間味のあるおじさんの方がランはずっと好きだったんですね

 

おばさんも口ではきついことを言うけど、本当に愛のある人で、自分は自己犠牲を払ってここまで生きて来たのに、ランの行く末をほんとに心配してくれて、情のあるおばさんです

 

そしてひどい目にあわされた父親であっても、ランは亡くなった両親にもう一度会いたいと思っていて、何度も夢に見るんです

 

そんな優しいランだからこそ、弟を見捨てられなかった

 

一見勝ち気で自分勝手に見えるけど、ランは本当は優しい子で、そんなお姉ちゃんの優しさがちゃんと見えてる弟

 

姉弟二人で幸せになってほしいです

 

がんばれ!ラン!!

がんばれ!ズーハン!!

 

 

心からお勧めできる珠玉作ですラブラブ

ぜひこの二人に会いに映画館へお出かけくださいおねがいキラキラ

 

P/S 映画は一度しか見ていないので、記憶違いがあるかと思いますが、その節はご容赦くださいお願いあせる