おはようございます
今日は☂☁で、最高気温は25℃予報の札幌です
テレビのCMは「冬タイヤ」
今月中に暖房の点検をしなくちゃ
読書は平野啓一郎著「本心」 2023年文庫
長編小説
近未来の2040年が舞台
人々は格差や災害など現実の過酷さに耐え兼ね、仮想現実の世界に逃れている
母親と2人暮らしだったボク(29才)は、半年前に母を事故で亡くした
しかし、母は3年前に「自由死」を望み手続きを済ませていた
母の言葉は「もう十分 生きた」
孤独から抜け出したいボクは、母のVF(バーチャルフィギュア)を作った
VFは本物と見分けはつかないが、心はない
70才はお荷物扱いされて、生きにくいかもしれないが、それでも納得はできなかった
「自由死」を選んだ理由が知りたい、母の本心とは
それを知るために、母の友人やかつての恋人に会う
そこにはボクの「知らない顔」があった…
なぜ母は真実を語らなかったのだろう![]()
「最愛の人の他者性」がテーマ
すぐに2040年、リアリティはある
結局、母の本心は分からないが、母を知ることで前向きに生き出す主人公
現実は、格差・分断・孤独・仮想空間だろうが、人は死ぬまで生きなきゃならない
死生観は人それぞれだが、選択肢があることは悪いことではない
本作はやや話が広がり過ぎて、目新しさに欠ける気がした
2024年に映画化…観てませんが
