『なぁ、あの頃のオレ』青春編 第55話「イタリア語なめてたら、秒で心折れたオレ」 | 夢見てズレて転び続けたオレの黒歴史ノート

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【連載】

なぁ、あの頃のオレ。
ちゃんとできへん人生の話

青春編 (77話完結済)
社会人編 現在執筆中

第1話はこちら
https://note.com/regal_wren4369/n/n802c36a0d555



指ミイラ生活、強制スタート

なぁ、あの頃のオレ。

現場でやらかしてもうて、
右手薬指終了。

包帯グルグル巻き。

見た目、
ほぼミイラ。

しかもコイツ、
動かさんでも痛い。

「ズキズキズキズキ」

自己主張だけは一人前。

夜なんか最悪や。

寝ようとした瞬間👇

「ドクン……ズキッ」
「ドクン……ズキッ」

心臓の鼓動と

合わせてきよる。


なぁオレ。

痛み、
リズム刻むな。

しかも昼より、
夜の方が痛い。

なんなんアレ。

夜型なんか。

主張激しすぎる。

ほんでお前、
眠いのに寝られへん。

寝返りで👇

「ッッッッ!!!」

一人で悶絶。

なぁオレ。

イタリアどころか、
まず安眠目指してる。

ケガがくれた“時間”

でもな。

このケガ、
悪いことばっかちゃうかった。

働かれへん。

現場も行かれへん。

つまり👇

時間だけは、
アホほどある。

なぁオレ。

人生、
急に“暇”ぶっこんでくる。

ほんで暇になると、
考える。

「あのままイタリア行ってたら」
「今ごろどうなってたやろ」

でも同時に、
現実も見えてくる。

「……言葉、
全然できへんやん」

今さら。

気づくの、
だいぶ遅い。

なぁオレ。

勢いで海外行こうとしてたくせに、
“会話”の存在後回しすぎる。

独学、スタート

ほんでお前、 イタリア語の参考書開く。

最初のページ👇

「Buongiorno (ボンジョルノ)」

おぉ!!

これは知ってる!!

どっかで聞いたことある!!

この時のオレ、 完全に調子乗ってた。

「余裕やん」 「もう半分イタリア人やん」

なぁオレ。

どこがやねん。

覚えた単語、 まだ1個やぞ。

しかもその1個、 テレビでも聞けるやつや。

「イタリア語、 意外とイケるんちゃう?」

……なお。

この自信、 数ページ後に消滅する。

“gli”とかいうラスボス

次のページ。

“gli”

……誰やねん。

アルファベットの並び、 完全にルール違反。

gとlとi、 三人で何してんねん。

会議でも開いとったんか?

なぁオレ。

まずお前、 英語も怪しいねん。

その状態で イタリア語の裏ボス出てきたら そら詰む。

しかも読み方👇

「リ」と「ギ」の間。

知らん。

その間、 知らん。

なぁオレ。

まず日本語も怪しい日あるのに、 何で外国語2個目行こうとしてんねん。

男か女か、多すぎ問題

しかもイタリア語、
聞き取りは意外とできる。

「ボンジョルノ」
「グラッツィエ」

発音は、
思ってたより耳に入る。

なぁオレ。

ちょっと調子乗り始めてる。

でもな。

次に現れた壁。

男性名詞。
女性名詞。

……は?

単語に、
性別ある。

どういうこと?

参考書には👇

「語尾がoなら男性名詞」
「aなら女性名詞」

とか書いてある。

いや待て。

単語に男も女もあるん?

日本語、
そんなシステムない。

ほんでお前、 途中から混乱し始める。

「これは男?」
「これは女?」
「え、机って男なん?」
「ピザはどっちや?」

なぁオレ。

お前まず、 自分の人生の進路も分かってへんのに。

机の性別気にしてる場合ちゃう。

しかも名詞の頭につく
冠詞っちゅうのが変わる。

il。
la。
uno。
una。

多い。

ルール、 多い。

ほんでお前、 途中から👇

「イタリア人、 なんでこんな複雑にしたん?」

ってキレ始める。

知らんがな。

でもな。

意味分からんなりに、
ちょっとずつ繋がり始める。

発音して、
書いて、
間違えて。

その繰り返し。

なぁオレ。

勢いだけやったお前、
初めて“勉強”してる。

最初に覚えた単語、まさかのコレ

教材にはちゃんと👇

「Ciao(チャオ)」
「Arrivederci
(アリヴェデルチ)」

とか載ってる。

せやのに。

オレの脳に
一瞬で定着した単語がある。

それが👇

ピッツァ。

理由はシンプル。

指ケガして、
テンション最悪の時。

オカンが👇

「なんか食べたいもんある?」

って聞いてくれた。

オレ、
小さい声で👇

「……ピザ」

ほんだら、
ほんまに買ってきてくれた。

その瞬間。

指の痛みより、
ピザの匂いが勝った。

脳、
完全に学習。

ピッツァ=癒やし
ピッツァ=正義

なぁオレ。

覚え方、
だいぶ食欲頼りや。

近所迷惑な語学学習

ほんで参考書には👇

「発音は声に出して覚えましょう」

って書いてある。

真面目なお前、
ちゃんと実践する。

部屋で一人👇

「チャオ!!」
「ボンジョルノォォ!!」
「アリヴェデルチィィ!!」

叫ぶ。

包帯巻いた右手で、
参考書押さえながら、
発音だけ一丁前。

なぁオレ。

まわりから見たら、
だいぶ怖い。

右手ミイラで、

急にイタリア語叫ぶガキ。



ジャンル不明すぎる。

それでも、前には進んでた

でもな。

この頃のお前、
下手くそでも、
意味分からんくても、
ちゃんと前進んでた。

前みたいに👇

「勢いで行く!!」

だけちゃう。

ちゃんと、
積み上げ始めてた。

ゆっくり。

めちゃくちゃ。

遠回り。

でも止まってはなかった。

なぁオレ。

ほんまのスタート、
たぶんあの包帯巻いてた頃や。

一言まとめ
勢いだけの夢は止まった。でも準備は、ここから始まった。

次回

初級クラス来たはずやのに、置いていかれたオレ