青春連載|第45話「言えへんまま何ヶ月も経って、紙に書いて伝えたオレ」 | 夢見てズレて転び続けたオレの黒歴史ノート

夢見てズレて転び続けたオレの黒歴史ノート

【連載】

なぁ、あの頃のオレ。
ちゃんとできへん人生の話

青春編 (77話完結済)
社会人編 現在執筆中

第1話はこちら
https://note.com/regal_wren4369/n/n802c36a0d555



引退したのに毎日グラウンド行くオレ

なぁ、あの頃のオレ。

引退したのに、 毎日グラウンド行くな。

後輩らも困ってる。

お前も気まずい。

でも帰られへん。

なぁオレ。

未練の居座り方、 だいぶ幽霊や。

最後の大会、 もう終わった。

引退もした。

……のにお前、

普通にグラウンド来てる。

最初はな、

「ちょっと顔出すだけ」

みたいな感じやねん。

でも気づいたら👇

後輩に混ざって、 普通に蹴ってる。

パスして、 走って、 また蹴ってる。

なぁオレ。

復帰したんか、 未練なんか、 自分でも分かってへん。

でもな、

だんだん分かってくる。

「あ、もうオレらの場所ちゃうな」

って。

後輩も気ぃ使ってる。

お前も微妙に気まずい。

なぁオレ。

空気で引退を学ぶタイプや。

ほんで徐々に、

行く回数減っていく。

今日はええか。

明日でええか。

なぁオレ。

“中学サッカー”、 ちゃんと終わり始めてた。

“言おうとして言えへん”を何ヶ月もやる男

でも頭の中だけ、 ずっとこれや。

(言わなあかん)

帰り道👇

(今日言う?)
(いや今ちゃう)
(風呂入ってからにしよ)

家着いても👇

(今いけるか?)
(いや無理や)
(明日でええか)

なぁオレ。

“明日でええか”だけで 何ヶ月も回してる。

しかもな、

次の日も同じ。

さらに次の日も同じ。

気づいたら👇

数ヶ月たってもうてる。

なぁオレ。

どんだけビビり続けてんねん。

夜になると夢だけ元気

でもな、

逃げれば逃げるほど、

夜になると出てくる。

(海外でサッカー…)

布団入ったら、
さらにうるさい。

なぁオレ。

昼間おとなしいくせに、
夜になったら急に存在感出してくる。

ホンマ蚊みたいや。

しかもな、

夜だけちゃう。

昼間も急に出てくる。

授業中とか、
ほんま油断した時。

数学の授業👇

先生
「ここ分かるか?」

オレ👇

(イタリア行ったら毎日パスタなんかな)

なぁオレ。

気になるとこ、
そこなん。


言えへんから紙に逃げるオレ

ある日お前、

ズルいこと考える。

「直接言えへんなら、書いたらええやん」

なぁオレ。

発想がヘタレのそれや。

学校で配られた進路希望。

周りは普通に高校名書いてる。

でもお前👇

白紙。

結局そのまま持って帰る。

なぁオレ。

進路希望、 宿題みたいに持ち帰るな。

ほんで家。

机で紙広げる。

でもな、

頭の中では、 もう決まってた。

イタリア。

美術の自画像でも、 普通に描いてもうてたくらいや。

なぁオレ。

感情だけ先に海外行ってる。

ほんで書いたん👇

第1志望

「イタリアサッカー留学」

……

なぁオレ。

急にスケールだけワールドクラスや。

しかも👇

第2志望、空白。
第3志望、空白。

なぁオレ。

崖一本で勝負してる。

なんでイタリアなんかって?

海外サッカー、 なんかカッコよかった。

あと👇

なんかご飯美味しそう。

なぁオレ。

理由、 ほぼパスタやん。

朝に仕掛けた“時間差爆弾”

でな、

その紙、

朝に机に置く。

昼にオトン帰ってくるの、 分かってて置いてる。

つまり👇

“自分から言わんと見つけてもらう作戦”

なぁオレ。

ダサいけど、 めちゃリアルや。

ほんでお前、

普通に学校行ってる。

なぁオレ。

爆弾置いて登校するな。

昼にバレて、夜に詰められる

夜。

「ちょっと来いっ!!」

なぁオレ。

この呼ばれ方、 中学生には重すぎる。

オトン👇

「サッカー留学って何や!」

オレ👇

「いや…その…」

なぁオレ。

語彙、 完全に蒸発。

「サッカーで飯食う気か?」

現実、 カウンターで入ってきた。

少し間。

「お前の夢はな」

……

「夢やない」

……

「儚いっていうんや!」

なぁオレ。

刺さったな。

でも意味、 分かってへん。

オトンが👇

「意味わからんやろっ!」

「辞書で調べろっ!」

なぁオレ。

追い打ちまで綺麗に入った。

辞書で知る、二回目のダメージ

部屋戻る。

辞書開く。

「はかな・い」

長く続かない。
頼りない。
むなしい。

……

なぁオレ。

辞書までオレ攻撃してくる。

悔しい。

腹立つ。

でもな、

何も言い返されへん。

知識ない。
実績ない。
説明できへん。

なぁオレ。

丸腰や。

それでも消えへんオレ

でもな、

消えへん。

(イタリア…)

なぁオレ。

しつこい夢やな。

布団の中。

悔しくて寝られへん。

そこで思い出す。

小学校から続けてた新聞配達。

寒い日も、 雨の日も、 犬に追いかけられながらやってた。

なぁオレ。

配達より、 犬から逃げる方が全力の日あった。

でも続いた。

なんでや。

“やりたい”があったからやろ。

小さいけど、本物の覚悟

布団の中で言う。

「中学卒業したら、イタリア行く」

なぁオレ。

急に具体的やな。

「絶対、認めさせたる」

怖い。

震えてる。

でも逃げへん。

なぁオレ。

ヘタレやけど、 逃げへんヘタレになってる。

結論

なぁ、あの頃のオレ。

お前な、

何ヶ月も逃げて、
言おうとして言えへんくて、
最後は紙に書いて
なんとか伝える。

なぁオレ。

ダサさのフルコースや。

でもな、

止まってはない。

それでも消えへん。

それでも諦めへん。

なぁオレ。

それが“本気”や。

一言まとめ
何ヶ月も言えへんヘタレやった。でも、それでも止まらんかった。

次回
「パスポート取りに行っただけやのに、オレ事件だらけやんけ!」