第17話 「柔道なめてたら女の子に1秒で投げられたオレ」 | 夢見てズレて転び続けたオレの黒歴史ノート

夢見てズレて転び続けたオレの黒歴史ノート

【連載】

なぁ、あの頃のオレ。
ちゃんとできへん人生の話

青春編 (64話完結済)
社会人編 現在執筆中

第1話はこちら
https://note.com/regal_wren4369/n/n802c36a0d555




調子に乗り始めた、いちばん危険な時期


なぁ、あの頃のオレ。 


今思えば、 

あれは完全に調子乗ってた。 


 柔道、 

ちょっと勝てるようになってきてな。 


 「オレ、もしかして向いてるんちゃう?」


 ……このあと、 

女の子に一瞬で投げられるんやけどな。


◆ 男女・体重差なし!?ルールが狂ってる

小学生の柔道の試合ってな、
今思うとルールが攻めすぎてる。

男女関係なし。
体重差?知らん。
学年一緒なら、はい試合。

冷静に考えてみ?

これ、だいぶワイルドやで。

そんなある日、
オレは女の子と対戦することになった。

試合前、
その女の子がオレに聞いてきた。

「アンタ、強いの?」

……困る質問すな。

「強いで!」って言うほど自信ないし、
「弱いです」って言うのも違う。

どう返すか悩んでたら、
横におった知らん男の子が急に言う。

「この子な、なかなか強いで!」

誰やねんお前!!!
なんでオレの営業担当みたいなことしてんねん!!

すると女の子、

「え〜!?ほな初戦で負けかぁ〜」

って、めっちゃ嫌そうな顔。

……この時のオレの心の声。

(まぁまぁ勝ててるしな)
(初戦でオレに当たったん、運の尽きやな)

完全に天狗。
鼻、富士山クラス。

---

◆ 初戦?まぁ、いけるやろと思ってたオレ

試合開始。

女の子、
めっちゃ勢いよく来る。

技!技!技!

オレはというと、

(おっ、ちょっと危ないやん)
(まぁかわしとこ)

とか余裕ぶっこいてる。

すると次の瞬間。

脚つかまれた。

「あ、持たれたな」

って思った次の瞬間、
逆の脚払われて――

ドーン。

一本負け。

……は?

え?
今、何した?

オレ、何もしてへんねんけど?

女の子はというと、
めちゃくちゃ大喜び。

ガッツポーズ。
満面の笑み。

オレ?

恥ずかしさMAX。
畳に顔埋めたい。

なぁオレ。
「初戦でオレに当たったんが運の尽き」
とか思ってた自分、どこ行った?

---

◆ 優勝候補と熊

また別の試合。

今度の相手は、
何回も優勝してる有名な男の子。

身長も体重も
ほぼ同じ。

……やけどな。

心の中では、
もう負け決定。

柔道ってな、
強い人は組んだ瞬間にわかる。

「はじめ!」の合図で組んだ瞬間、

オレの脳内。

(え?)
(熊?)
(これ人間?)

何しても動かん。
ビクともせん。

でも試合やし、
とりあえず技出す。

すると――

なぜか投げれた。

技あり。

しかもそのまま
ガッチリ押さえ込み。

オレの心の中、

『勝ったぁぁぁぁぁぁ!!!!』

なぜならな、
オレは今まで
押さえ込みで逃げられたことがなかった。

優勝候補筆頭、
撃破目前。

完全に舞い上がるオレ。

---

◆ 下から聞こえる、地獄の音

すると下から聞こえてくる声。

「フンッ…フンッ…フンッ…」

低い。
怖い。

オレは思う。

(逃げれるもんなら逃げてみろや)

次の瞬間。

「フンガァァッ!!」

……え?

視界が一回転。

気づいたら、
オレが下。

キョトン。

何が起きたか
まったく理解できん。

そのまま押さえ込まれて、
敗北。

喜んだ時間、
たぶん3秒。

ジェットコースターでも
もうちょい余韻あるで。

---

◆ 決定的に「違う」と思った瞬間

その後も試合には出される。

先生は言う。

「体重増やしたらいけるで」

……それ、
根本解決ちゃいます。

そんなある日、
中学生の試合を見た。

目の前で首締め。

泡吹く。
首ガクッ。

オレの脳内。

「……死んだ」

次の瞬間。

「待て!」

普通に立ち上がる。
普通に礼する。

……え?

今、生き返った?

柔道、ガチすぎる。

ここ、
命かかってる世界や。

オレが求めてたの、
これちゃう。

---

◆ 向いてないものを知っただけ

そうして数年後、
オレは柔道を辞める。

理由はシンプル。

怖かった。

でもな。
この経験で、
はっきり分かった。

オレは、
人を投げたいんちゃう。

人と走りたい。
人とボール追いかけたい。

なぁ、あの頃のオレ。

その答えは、
最初からずっと
サッカーの中にあった。

【一言まとめ】
柔道はオレを強くはしなかったけど、
「向いてない世界」はちゃんと教えてくれた。

【次回】
サッカー部に本格合流。
ここからオレの居場所が、

少しずつ形になっていく。


前回

▶第16話
「サッカー部員のオレ、柔道着を着せられる」
https://note.com/regal_wren4369/n/n210fb0eb9e2e


次回

▶第18話「サッカー中毒だった小学生のオレ」


はじめての方はこちら👇 

【第1話】
「不器用オトンと顔色センサー全開の子ども時代」
https://note.com/regal_wren4369/n/n802c36a0d555


 まとめて読む方はこちら👇 

【青春編まとめ】
https://note.com/regal_wren4369/n/nc16f5879e57c?sub_rt=share_pw