映画ブログ 市川裕隆の燃えよ ヒロゴン -5ページ目
外国映画ベストテン2025

1位 アイム・スティル・ヒア(ウォルター・サレス)ブラジル、フランス

2位 ガール・ウィズ・ニードル(マグヌス・フォン・ホーン)デンマーク、ポーランド、スウェーデン

3位 ワン・バトル・アフター・アナザー(ポール・トーマス・アンダーソン)アメリカ

4位 エミリア・ペレス(ジャック・オーディアール)フランス

5位 満ち足りた家族(ホ・ジノ)韓国

6位 名もなき者(ジェームズ・マンゴールド)アメリカ

7位 愛を耕すひと(ニコライ・アーセル)デンマーク、ドイツ、スウェーデン

8位 アノーラ(ショーン・ベイカー)アメリカ

9位 リー・ミラー~彼女の瞳が映す世界(エレン・クラス)イギリス

10位 聖なるイチジクの種(ムハマド・ラスロフ)ドイツ、フランス、イラン























日本映画ベストテン2025


1位 国宝(李相日)

2位 兄を持ち運べるサイズに(中野量太)

3位 宝島(大友啓史)

4位 夏の砂の上(玉田真也)

5位 サンセット・サンライズ(岸善幸)

6位 「桐島です」(高橋伴明)

7位 愚か者の身分(永田琴)

8位 ふつうの子ども(呉美保)

9位 風のマジム(芳賀薫)

10位 港のひかり(藤井道人)













悲しい映画だった。
ジョージ・マイケルのドキュメンタリー映画。
「ジョージ・マイケル~栄光の輝きと心の闇」


自分が高校生の時に、ワム!が登場した。
作ったバンドの中で、彼らの曲もコピーした。
優れたメロディーメーカーであり、パフォーマーであった。


アイドル的人気もあったが、ソロになってアーティストとしても成功した。
一方で、当時はゲイであることを隠し、苦悩した人生であった。
嘘を突き通し、余計に自分の首を絞め、そのことが成功した人生に影を落とした。


多くの美しい曲を残した。
「クラブ・トロピカーナ」、「フリーダム」、「ケアレス・ウィスパー」、「ラスト・クリスマス」、「ディファレント・コーナー」、「フェイス」、「ワン・モア・トライ」、「プレイング・フォー・タイム」、「ジーザス・トゥ・ア・チャイルド」。
あのスティービー・ワンダーが、映画の中で歌声と曲を絶賛していた。


名声を手に入れ、大金を手にし、人生が狂った。
繊細で傷付き易く、53歳の若さで病死した。
映画から聞かれる彼の生の言葉は、グサグサと観客に突き刺さる。


名声も大金も手に入れられなかった自分は、小さな幸せを知ることが出来た。
その方がずっと幸せだったかもしれない。
ジョージ・マイケルの人生を客観的に観て、そう感じた。


皆様、2026年も宜しくお願いします。



アリ・アスター監督は、現在のアメリカ映画で他者とは違う立ち位置を獲得した稀有な監督である。
誰もがアリ・アスターの才能にひれ伏し、出演のオファーを受けるに違いない。
特に自分は、最初の2作品のファンだ。


長編デビュー作の「ヘレディタリー継承」と「ミッドサマー」は、映画的センスとストーリーテリングを見事に合わせたホラー映画だった。
あの2作品で、彼のファンになった方は多いだろう。
次回作が楽しみで仕方なかった。


しかし、そこからますますコアな独自路線を踏み出したのもアリ・アスター監督らしさであった。
「ボーはおそれている」は、我々の予想を裏切るコメディ要素のあるスリラーであった。
新しいアリ・アスターを歓迎出来るかどうか、好みは分かれそうだ。


「エディントンへようこそ」
ニューメキシコの架空の町、エディントン。
コロナに世界が襲われた、あの頃が舞台。


主人公の保安官は、マスクをするかしないかで、市長と対立。
対立からSNSでのデッドヒート。
市長選に立候補することに決め、次第に過激な行動を繰り返すようになる。


自分が正しいと信じ、他人の声に耳を傾けない、これが今のアメリカの分断だ。
彼らも全く相手を受け入れず、暴走し、他者を蹴落とし、自滅していく。
アリ・アスターは独自の作家性を貫き通し、映画はある意味カオスになった。


オリジナリティー溢れるホラー映画は面白かったが、今回も俺は乗り切れなかった。
アイディアいっぱいに詰め込まれた2時間半、ついて行くので精一杯。
物語を飲み込む前に、どんどん放り込まれる。


迷いなく突き進むアリ・アスターに、誰かもう一度ホラー映画を撮らせてくれないだろうか?
このままだと、もっと観客を置いて理想を追求してしまいそうだ。
やはりアリ・アスターはホラー映画だと、自分は思った。