
アカデミー賞で脚本賞と主演男優賞にノミネートされた会話劇「ブルームーン」。
受賞は逃したが、これこそ会話劇!
たった一夜を描いた、会話を楽しむ映画だ。

リチャード・リンクレイター監督はもともと会話劇の名手。
かつてイーサン・ホーク主演で、ビフォア3部作シリーズで評価された監督だ。
ジュリー・デルピーと二人の正真正銘の会話劇。
演じるのは、ブロードウェイで有名な作詞家ロレンツ・ハート。
当時彼は低迷期にあり、アルコール依存症だった。

自分は関わっていないブロードウェイ初演のパーティー会場。
ロレンツにあるのは、嫉妬と一方通行の恋。
恋のお相手を演じるのは、「サブスタンス」でブレイクしたマーガレット・クアリー。
その姿が哀愁を誘う。
因みに、お相手が連れている男性は、「まだ駆け出しの映画監督ジョージ・ヒル」と紹介される。


長年の映画ファンならご存知だろう。
後に、「明日に向って撃て!」や「スティング」、「ガープの世界」で大成功するジョージ・ロイ・ヒル監督である。
ここにも、時代の波に押し流されたロレンツ・ハートの悲哀があるのだ。
何せ映画にあるのは、会話会話の連続。
それを楽しめて、映画にのめり込めるなら最高だ。
玄人好みの大人の映画。
自分はどちらかというと、「6才のボクが、大人になるまで」や「30年後の同窓会」のようなうねりのある映画の方が好きだが、どうでしょう?




