あなたの命はいくらですか? | 映画ブログ 市川裕隆の燃えよ ヒロゴン


マイケル・キートンとスタンリー・トゥッチ共演で、命の値段をつける男の話。
面白くないはずがない!と思い、出掛けた。
「ワース~命の値段」。


2011年9月11日のテロ。
被害者と遺族約7000人の補償をどうするのかという問題。
国が補償金の分配をお願いしたのは、弁護士のケネス・ファインバーグ。


被害者の値段は一体いくらなのか?
そもそも値段はつけられるのか?
重い難題に取り組んだ弁護士チームの約2年間の物語である。


ファーストシーンにやられる!
無名の年配の女優さん。
家族をテロで失った悲しみを語る。
特に感情を露わにするわけでもなく淡々と。
でも心を鷲掴みにされるのだ。


スタンリー・トゥッチが演じるのは妻を亡くした男。
ケネス・ファインバーグの命の値段をつけるやり方に反発し、 遺族の思いをひとつにしていく。
マイケル・キートン演じるケネスとの対立が見物だ。


命に値段なんてつけられない。
けれど、つけなければいけないとしたら?
遺族にも被害者にも、ひとりひとりに人生があり、物語がある。
想像はしていたが、そこにこそこの映画の真実がある。


観ていて、自分も想像したもんな。
愛する人を失ったとしたら?
値段をつけるなんて言われたら?
そう考えたってことは、この映画は成功だろう。
命の重さを噛み締めた。