「デューン砂の惑星」解禁 | 映画ブログ 市川裕隆の燃えよ ヒロゴン


ドゥニ・ヴィルヌーヴ。

アメリカのSF映画界を引っ張る映画監督。
自分も好きな映画監督はたくさんいるけれども、現在活躍する映画監督で好きな映画監督、ベストテンには入る。
代表作に「プリズナーズ」や「ブレードランナー2049」がある。


ドゥニ・ヴィルヌーヴにハズレなし。
決して裏切らない。
けれども、今回は多少不安もあった。
何故なら、あの有名なSF小説「デューン砂の惑星」の2度目の映画化だからだ。


奇才アレハンドロ・ホドロフスキーも映画化出来ず、カルトの帝王デヴィッド・リンチが1984年に映画化するも失敗。
その無残な失敗は、リンチらしからぬというか、酷すぎて目も当てられなかった。
さすがのドゥニ・ヴィルヌーヴでも、この映画化は難しいのではないか?


「デューン砂の惑星」は壮大な物語であり、3部作になる可能性が高い。
なので、今回だけでは判断は付きにくいが、少なくともリンチの駄作とは比べ物にならないということ。
観るべき価値は十分にある。


主演はルックス良し、演技の評価も高いティモシー・シャラメ。
全宇宙から命を狙われる青年を中心に描かれる大スペクタクルだ。
それにしてもシャラメ、いわゆる王子様が似合う。
ドゥニ・ヴィルヌーヴが夢だったという「デューン砂の惑星」の映画化。
細部に拘って、その世界を忠実に作っている。


第2部ももちろん楽しみだが、欲を言えば、世界でドゥニ監督が注目された「灼熱の魂」や「プリズナーズ」のようなサスペンス、人間ドラマの傑作を堪能したいのである。
しばらくは「デューン」続編に時間が割かれそうだが、我々はドゥニ・ヴィルヌーヴを待ち続けるのだ。
それは贅沢で幸せな時間だ。