
現在、大好評で上映延長も決定した、角川シネマ有楽町での「妖怪・特撮映画祭」。
「大怪獣決闘ガメラ対バルゴン」では、ガメラとバルゴンの死闘以上に、欲望に駆られた小野寺という人物が強烈に印象に残る。
宝石欲しさにエスカレートする小野寺の常軌を逸した行動に、目が釘付けになる。
なかなか登場しないガメラの存在をも忘れる程だ。
欲望の果てのオチも見事。
「大魔人逆襲」は大魔人三部作の最後を飾る作品だ。
「大魔人」の登場シーンのスペクタクルはあまりにも有名だが、「大魔人逆襲」でも待ちに待った登場にこちらの胸が踊る。
大魔人が自分よりも圧倒的に小さい人間の悪を成敗するクライマックスは、何とも言えない興奮を覚える。
神の鉄槌である。
大魔人が人間を吹っ飛ばし、踏み潰し、握り潰す。
これぞ、「大魔人」映画の醍醐味である。
風、雪、波、自然現象のダイナミズム。
特撮の素晴らしさ。
ドラマの素晴らしさ。
映画館で味わえる至福の瞬間である。