名優は老いて輝く | 映画ブログ 市川裕隆の燃えよ ヒロゴン
名優は老いてまた輝く。
ジャック・ニコルソンも、ヘンリー・フォンダも、モーガン・フリーマンも。

老いて尚一層輝きを増す。


「ファーザー」のアンソニー・ホプキンスもそう。

認知症に苦しむ老人を演じ、2度目のアカデミー賞主演男優賞を受賞した。

娘役はこれもオスカー女優のオリヴィア・コールマン。


「羊たちの沈黙」で歴史に残る怪物レクター博士を演じ、「日の名残り」では不器用な執事を演じ、「ヒッチコック」ではサスペンスの神様、映画監督アルフレッド・ヒッチコックを演じた。 

癖のある顔で若い頃から印象には残ったが、年齢と共にその存在感は増した。

オリヴィア・コールマンも、「ファーザー」への参加の理由として、アンソニー・ホプキンスと共演出来ることを第一に挙げている。


病は次第に脳を蝕み、娘の顔すら忘れ、現実に混乱していく姿は観ていてとても辛い。

誰もが親のそんな姿を目にし、自分もいつかその状態になる。

現実をありのままに見せられるのは確かに辛いが、それでも「ファーザー」は美しい愛の映画だ。