
ベルリンの壁建設以前。
東ドイツの若者が取った行動が反社会的と見なされ、追い詰められていく実話を映画化。
「僕たちは希望という名の列車に乗った」。
彼らが突きつけられるのは、その行動は正しいのかどうか?
その行動の首謀者は誰か?
学校と国家機関は首謀者を挙げるために躍起になるが、生徒達はとことん戦う決意をする。
それがますます彼らを追い込むことになり、それぞれの家族とも気まずくなっていく。
その家族と彼らの物語も実に感動的である。
こうなるはずではなかった、でも後には引けない。
若さ故の葛藤だ。
かつてジェームズ・ディーンが反抗の象徴となり、「エデンの東」や「理由なき反抗」を生んだ。
マーロン・ブランドやポール・ニューマンも社会に反旗を翻す役により、スターとなった。
この映画の1950年代は彼らがスクリーンで輝いていた時代である。
社会を敵に回した若者達。
行き場のなくなった若者達。
理想を信じて彼らが選んだ道。
困難で苦しい道を駆け抜けた彼らが、やけに眩しく映り、いつまでも脳裏を離れない。