息子は戦争へ行った | 映画ブログ 市川裕隆の燃えよ ヒロゴン


イスラエル映画の「運命は踊る」。
物語もよく出来てるし、構成も脚本も見事。
重厚なドラマに最初からグイッと掴まれる。


親の元に、息子が戦死したと報告が入る。
それが間違いであったと再度連絡が来るのだが、そこから物語は予測せぬ方向へと動いていく。


3章から成り、父親と母親と、息子、それぞれがタイトルになる。
両親の息子への愛情は深く、そのための行動が命取りとなる。
運命に踊らされるのだ。


サミュエル・マオズ監督は前作「レバノン」でヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞。
デビュー作でだ。 
そして2作目の「運命は踊る」でも、ヴェネチア銀獅子賞。
末恐ろしい監督である。


「恐怖の報酬」を彷彿とさせるラストの衝撃。
あ、言い過ぎたかな?
戦争に翻弄された家族の悲劇に、深い余韻が残ること間違いなし。