ダーク・ファンタジーへようこそ | 映画ブログ 市川裕隆の燃えよ ヒロゴン



若くして亡くなってしまったのはもう10年前。
アカデミー賞作品賞受賞作「イングリッシュ・ペイシェント」や「こわれゆく世界の中で」の監督アンソニー・ミンゲラが映画化を望んでいたベストセラー小説「ルイの9番目の人生」。



遺志を継いだ息子がプロデューサー兼脚本を担当することによって実現したダーク・ファンタジーである。
9年間で9度死にかけた少年の謎を解くサスペンスでもある。



この映画を観ていくと、母親役に何故サラ・ガドンがキャステイングされたのかが分かる。
彼女の美しさはパーフェクトだ。
デヴィッド・クローネンバーグのミューズとして彼の近年の監督作に立て続けに出演するも、今一つ女優としての代表作がないガドンにとって、このミステリアスな役は正にはまり役だ。



監督はホラーやファンタジー作品で注目されるフランスのアレクサンドル・アジャ。
ギレルモ・デル・トロの「パンズ・ラビリンス」とも比較され、ヒッチコック的とも言われるが、どちらも正しい。



観てしまうとアンソニー・ミンゲラ版が観たかったなと、ついつい思ってしまう。
ダーク・ファンタジーのファン、もしくは世界で最も美しいと言われるサラ・ガドンの美貌を堪能したい方は御覧あれ。