デヴィッド・ボウイのアルバムの中で最も傑作とされ、歴史に残る名盤である。

昨日女友達から久々のメール。
誕生日おめでとうでいいのかしら?と。
デヴィッド・ボウイが亡くなって俺を思い出したのだとか。

多くの人の前で自分はデヴィッド・ボウイの魅力、影響を語り続けて来た。
でも何となくデヴィッド・ボウイの音楽って伝わりづらいのだな。
彼はビッグスターだが、永遠にカルトな存在でもあるのだよ。

例えばヒット曲なんてそんなにない。
デヴィッド・ボウイが登場した頃、ザ・ビートルズやローリングストーンズは凄い人気だった。
ヒット曲も連発。
それと比較すると、デヴィッド・ボウイはほとんどヒットがない。
80年代の「レッツ・ダンス」でやっといわゆる大衆的人気を得たわけだ。
じゃあデヴィッド・ボウイは何が凄いのか?

そのコンセプト・アルバムの徹底にある。
普通ロックならロック、パンクならパンクってスタイルが統一するじゃない?
デヴィッド・ボウイはアルバム「ジギー・スターダスト」でジギーという架空のスターを演じたんだね。
アルバムではそのスターが自殺するまでを描き、ライヴでもジギーのショーを作り出した。

70年代中期にベルリンでシンセサイザーを駆使したアルバム「ロウ」を発表したり、あらゆる実験を繰り返し、その度に変貌していったのだ。
それが一般的には分かりづらいのかもしれないが、そのアグレッシブなスタイルが多くのアーティストに影響を与えたことは間違いない。
自分が役作りに傾倒するのは、もしかするとボウイの影響かもしれない。

個人的にオススメのアルバムは「ブラック・タイ・ホワイト・ノイズ」。
敢えて初期ではなく、分かりやすいアルバムだ。
このアルバムにはウェディングソングまである一方で、兄の自殺によって作られた「ジャンプ・ゼイ・セイ」等、ボウイらしさも詰まった美しいアルバムなのだ。
とても入りやすいので聴いてほしい。

それとライヴ映像を是非観てほしいな。
時代によって随分内容が違うのだがね。
あと、デヴィッド・ボウイは埋もれてるミュージシャンを表に出すことでも有名で、そういうところもみんなに愛された理由かもしれない。
うーん、しかし、語り尽くせぬ。